2014年3月11日 TM-MJN 装着

あの衝撃的な走行会より1ヶ月…
振り返ってみれば、もっと攻め込める気もしたし、かといってそこまでの度胸はなかっただろうし…いや、そうはいっても昔はもっともっとビビリながら走っていたのに、それよりも悪い結果なんて(以下略)…

てな具合に悩んでいたわけですが、結論としては「ラクして速くなろう」ということになりました。
なかなか健全ですよね。となればね、やるべきことは決定。

「時間が許す限りバイクに乗る」なんてカッコつける余裕はございません。
「金が許す限り、パーツを買う」ことになりました。

とはいえ、5年くらい前は放浪者のオレも、今や所帯持ち。
どっちの選択肢もないんだけどね…
前にも「何かカスタムしたいぜ!」とかいってキャブを探したんだけど、高いの何のって。

いろいろ考えたよ~。
まずは安いCR、もっと安くてポンづけ油冷GSXRの純正キャブ、あるいはピッチを変更した怪しいCVKなどなど…
あっちこっちツテを頼りに探してはみたものの、結局見つからずじまい。

ちなみに負圧キャブ(特にスズキ純正)はお金のないオヤジチューンなんて呼ばれているけど、結構セッティング出すのが面倒臭いらしい。
定番だったりするんだけど…
とどのつまり、苦労の割には社外品強制開閉キャブの方が費用対効果が大きいってのもあるし…

時々ヤフオクで探したりもしてたけど、あっという間に予算オーバーで入札すら出来ない有様。
「どーすっぺなー(ここら辺の言葉で『どうしたらよいのでしょう』の意)」と考えてたら、偶然インターネットオークションでTMのMJN仕様が出てたのよ。

「MJNっていやあ、ヨシムラじゃん。へえー」
MJNってのは、マルチプル・ジェット・ノズルといいまして…まーとにかく画期的なシステムなんですよ(笑)。
つーか、ここを読んでる人たちは、みんなそこそこ知識あるでしょ?
それじゃダメ?



ですから、こういうことなんですよ。
キャブは燃料と空気をスプレー状にして、エンジンへ送るための部品でしょ。
仕組みや用途は別として、キャブレターというものは、長いノズルのついたスプレーだと思って下さい。
使う時は当然、先端の一箇所だけからシューっと中身が出ますよね。

ところがMJNはノズルのあちこちに横穴がついております。
てことはですよ、スプレーのボタンを押すと、あっちこっちから中身が噴射されるわけなんですね。
拡大すると、こんな感じです↓。

ホラ、あちこちからプシューっと噴射されてるでしょ?
つまり、より多くの燃料が霧状になってエンジンに送り込まれるって訳なんです。
そのおかげで、パワーが上がり、レスポンスがよくなり、セッティングが楽となり、おまけに環境にやさしいときたもんだ。
詳しくはヨシムラのサイトを御覧下さい。


普通のTMキャブに、ヨシムラさんがこんなパーツを組んだわけですよ。
今はTMRにラインナップされてます。
あっちは、黒いボディに『ヨシムラ』とロゴが誇らしげに輝いてますが、こいつは外観は普通のTM。
控え目でちょうどいいかも。

とにかく、そういう高性能キャブなんで「きっと落札は出来ないだろうなあ」なんて思ってたのね。
だって、普通に買ったら結構値が張るのよ。
例えば、ミクニのノーマルTMRが実勢価格で10万~12万円なら、TMR-MJNは17万円くらいするんだから。

ところが、あんまり入札するヒトがいなくて…多分、40パイだからってのもあったんだろうけど。
オレも「ちょっと40はデカイかなあ」と気になって、いつもお世話様のZ’sわたなべさんに問い合わせたところ「MJNなら、まあ大丈夫でしょう」という話だったんで、半ばご挨拶程度に入札。

ちょこちょこと小競り合いはあったけど、運良く落札。
オレも驚いたけど、送料込みで福沢先生が3名程度でおさまりました。
きっと終了時刻が夕方早い時間帯だったから、入札したくても出来ないってヒトが多かったのかも。


しかし、実際に装着…となったのは、それから半年も経ってから(笑)。
ずばり3月に入ってからです。
いやね、そうこうしているうちに冬が来ちゃって、バイクなんて乗れなかったのよ。


3月のある平日、日祝日も頑張って働いたおかげで晴れて代休を獲得。
ツマもセガレもお出掛けしてたし、天気もよかったのでWINDSに連絡。
お昼頃に店へ向かうと連絡。

マシンを出していつものように押し掛けでエンジンをスタート(笑)。
ちょっと走った先でアイドリングしてやる…が、どうもゲホゲホと咳き込むような感覚が伝わってくる…
なんて思った途端にストール。
いつもなら、そこから復活するんですが、今回はまるでダメ。




これっきりこれっきりこれっきりも~お♪これっきりーですかあ♪




ウソじゃなくて、ホントに聞こえてきたから(笑)。
ちなみに、雪道でスピンした時の音楽はスケーターズ・ワルツですが。
セルは電力不足で回らず。いつものように、仕方なく押し掛けするも、全然かからない。
まるでガス欠状態。

「とか何とかいって、ガス欠っていうオチ?」
しかし、燃料コックはONになっている。
だって、冬眠前にタンクがサビちゃいけないってんで、満タンにしておいたのよ。
もちろんキルスイッチだって入っているはずがない(少なくとも数百メートルは走ってきたんだから)。

とにかく、工具のあるアパートまで戻るしかない。
アパートまでは車で数十秒。歩いたって、何分もかからない。
晴れた日には、いい散歩道である。

ところがねー動かなくなったZは重いのよ。
悪いことは重なるもので、タイヤもいまいちエア不足だってんで、さらに重く感じるという…


その日は結構寒い方だったのに、汗だくになって押したよ。
その間何度かまた押し掛けにチャレンジして、結局かからなくて。


32歳にもなって、オレは何をやってるんだろう。
こんなんだったら、ちゃんと整備しておけばなーと後悔したりして。
こんな風になるため、日曜日に仕事したんじゃねーぞ!とか怒り出したり。

そうこう考えているうちに、途中から泣けてきそうになって(笑)。
道行く人々もオレの顔見て「ああ、何だか大変そうだけど、何もしてあげられないのよ…」という感じだし。
学校サボってフラフラしてる高校生どもは、オレの形相をみて「うう、かかわらねえ方がいいな」なんて顔してるし。


で、30分くらい掛けて家に到着。
この時は、トリビアの泉に応募しようかと思ったよ。




「動かないZ1Rを400m押して歩くには……30分かかる」




個人的には「20へぇ」、トリビアの種なら、満開。
もう、今まで家に帰ってきたってだけで、こんなに幸せだったことがあっただろうかってほど嬉しかった。
リビングに入った途端に倒れたよ。
本当に、もう何もする気がなくなって。
クソ寒いのに、Tシャツなんて絞れるくらいの汗でズッシリと重くなっていたという…

「あーもーTVでも観て、ゴロゴロするかー」
なんて思ったけど、平日休みなんて後いつになるか分からないし、土日祝日は家族サービスが控えてるし…
おとっつぁんとしては、頑張るしかないのよね。


「指輪の重荷は背負えなくても、あなたは背負えます!」
と、フロドを背負うサムのように立ち上がる。あのシーン泣けるんだな~。
 
あ、ところで指輪物語…ロード・オブ・ザ・リング観ました?
王の帰還、二回ほど観ましたが、もうね…泣けて泣けてしょうがなかったッス。
特にピピンとメリーが別れる時、メリーがピピンに上等のパイプ草を渡すでしょ?
無愛想に「もう自分のはないんだろう?」とかいって。
すでに、序盤で大号泣でしたから。
 

話はそれましたけど、それくらいの意気込みで起き上がったのヨ。
タンク、プラグを外して、とりあえずあちこちをチェック。
まずはプラグから。
どうもカブっているせいか、ずいぶん湿っている。
おまけに真っ黒。

トラブルが電気系統かもしれないってんで、ダメ元でプラグをワイヤーブラシで徹底清掃。
地金が見えるまで磨いてやる。
休憩中に再充電しておいたバッテリーをつなぎ、天にも祈るような気持ちでセルを回す、とあら不思議。
一発でエンジン始動したじゃありませんか(笑)。

もーこうなりゃ停まらないうちに走るしかないと思いながらも、またいつ停まるか分からないのでアパートの周囲をアイドリングを兼ねてグルグル回る。

スロットル全閉でも回転数が安定したので、後は一気にWINDSへ直行。
よせばいいのに、店の近くで郵便局に立ち寄ったら、今度こそエンジンがかからなくなってしまった。
おまけにキャブからはガソリンがダダ漏れ。
近くでタバコを吸ってる人がいたら、大惨事になるくらいのイキオイだもの(涙)。
仕方ないのでWINDSに泣きを入れ、カマタ若社長に牽引してもらうハメに。

今まで、こんなトラブルなんてなかったのに…
でも、よーく考えてみたら、このキャブは頑張ってくれたよね。

豪州を延々ノントラブルで走り、北海道も何度も走ったし…サーキット走行やらそれに近い走りだってやってきたし。
オレが手に入れてからだって、7年以上経ってるし…
アレ?オレが豪州走ったのって7年前?
ウソー!?
時の経つのは早いもんだ…
つーか、QLDとWAで一緒だった山田さん、まだ外国走ってるんですけど(笑)。


他でも紹介している通り、エンジンは何度かOHしてる。
けど、キャブは一度開けたくらい。
そういう意味では『当たり』だったんじゃないかなァ。

今日この日が来るのを知って「なんだよーオレはもうお払い箱かよー」なんてヘソを曲げたのか…
いや「オレはここまで頑張った!!後は頼むぞ!!」てな感じで力尽きたと信じたいね。
もちろん、この後純正キャブはヤフオク行き…てなことにはならず、他のパーツ同様、我が家で殿堂入りします。


感傷に浸る間もなく、作業を開始。
でないと、日が落ちてあっという間に寒くなるので。
そんな中マシンに乗った日にゃあ、凍え死ぬのが東北地方なんです。


タンクとシートを取り払い、純正キャブを外す。
エアクリーナーボックスとキャブの間のホルダーを支点にグニグニ動かすと簡単に取れることになっているんだけど、実際はそこそこの力仕事になります。前に一度経験があるんだけど、ゴムが硬化してるとかなーり辛い作業です。

今回のように部品を交換するならいいけど、単なるOHで各部品を再利用する場合は丁寧にやらないと、樹脂パーツが傷んでしまうので力を入れつつも、丁寧に作業しましょう。
 

キャブを取り外したところ、随分とまあ汚れているんじゃないの!
何度か外したり着けたりはしているけど、それでも数年分の汚れが堆積した観はある。
特に2、3番のキャブは内側に入っているので、明らかに色が違う…

キャブを外したら、古いインシュレーターも取り払ってしまう。
が、社外品を装着する際、キャブレターホルダー(インシュレーター)を交換しなければならない(CRなどはそのままイケる)。
そのままだとキャブが大きすぎて入らないのだ。
なので、後期型(J型)Zエンジンのホルダーに換装する。
いわゆるローソン・レプリカとかGPz1100なんかのデカいポートのヤツですな。


ここでワンポイントアドバイス(by Z’sわたなべさん)。
J型なら何でもいいんだけど、一番安いのがZ1000K(外観がアメリカンなZ。LTDのネームを与えられている)のモノ。
これだと、同じモノでも1個1000円以下なんですね。
おそらく不人気車のパーツだからなんでしょうが…
さすが、わたなべさん。もう極めてらっしゃいます。しかも部品番号まで教えて頂き有難うございます~!
部品は違えど、ホルダーのネジ位置は一緒なんで、ポン付けOK。



んで、いよいよ夢のTMキャブを取り付け。
事前に中をチェックしてみたが、結構キレイに使ってくれていたみたいで安心。
今回は簡単な清掃のみで、セッティングなどはもうちょっと暖かくなってから。


ここで問題発覚。エンジンのインテークとキャブの位置が微妙にずれているのだ。
なもんだから、どこか一箇所にあわせようとすると、のこりの3つに入らず…なんてことに。

「ほんのちょっとなら削っちゃってもいいんじゃないすか?」
と安易な策を提案するオレだが「大体の人がね、そう考えるんだけど、そうするとねー削った場所からエアを吸っちゃうんだヨ」と若社長からダメ出し。
若社長はさらにラスペネを吹き付けて位置を合わせる…と、見事にハマりました。
入ってみると、インシュレーターも歪んでたり…なんてことはなし。
何とかなるもんですね。

ここまで来たら、作業の大半が終了したといってよい。
完成を急がせようとするオレだが、若社長の待ったがかかる。
「まず、これで本当に火が入るかやってみましょう」
と、燃料をキャブに直接注入。
十分フロートに溜まったところで、セルを回す。
さて…どうなることやら…

セルを回すと「キュシュン!キュシュン…!」と空振り。
ありゃりゃ、またダメかよと不安になってくる。
一、二回スロットルを開けてやり、またスタータースイッチを押す。
 
すると「ヴォン!」という高らかな音と共にエンジンが目を覚ました。
もーこれだけでも感動。
オイルも交換され、すっかり冷え切ったエンジンが一発で目覚めたんだよー。
しかも、チョークなしで!!
それより何より、何もしないこの状態でアイドリングしちゃったのが驚き。



「おーコレが強制開閉キャブの音か~!」
ボベボベというリズムは変わらないが、鼓動が力強く聞こえる。
マフラーを換えたわけじゃないから、ひとつも変わってないのは分かるけど…
でも、このZ1Rを知っているヒトたちなら、そう思ってくれるハズ。

スロットルを開閉させても、何をやってもぜーんぜん問題なし。
あたかも、このエンジン専用にセッティングされていたキャブ、またはこのマシンでずーっと使っていたキャブであるかのように、非常にスムースに回ってくれる。
今まで『キャブの換装とセッティング=大なり小なりの苦労』というイメージが出来上がっていたんだけど…
本当にたまげました。


もちろん、これでOKではございません。
次はスロットルワイヤーの取り付け。
『開』『閉』2本のワイヤーを元通りに装着すればそれでお終い…と思いきや、寸法が合わない。
というのは、取り付け位置が微妙に変わったため、ワイヤーの長さが合わないのだ。
ハンドルを切ると、ワイヤーで引っ張られたキャブ本体がグイグイと動く。このままでは、キャブが外れるか、ワイヤーが切れてしまう。
まさに「助けてくれよう、ドラえもぉん」状態だ。


……なーんてことがあるため、社外品のキャブには、ワイヤーの先(タイコ)を固定する穴がいくつか設けられている。
「じゃあ、こっちの穴につけてしまえ」と、位置をずらす。
すると、今度はあまりにも余裕がありすぎる。
外れることはなさそうだが、万が一のことを考えるとちょっと頼りない。

時間がたっぷりあれば、ワイヤーを換えるとか、いろいろ手段はあるんだろうけど、こちとらアシはこれ一台。
何が何でも走れるようにしなければならない。


「だったら、今日のところはカラー作っちゃいましょう」とカマタさん。
ストックパーツの中から、適当なサイズのカラーを見繕ってくれた。
で、ワイヤーが入るようにスリットを切ってやる。

いつも思うんだけど、この辺がバイク屋さん(車屋さん)の腕の見せ所だよね。
極端な話、サービスマニュアルやトリセツを読んだうえ、必要な工具があれば、分解・組み付けは誰にでも出来るわけでしょう(上手に出来るかどうかは別として)。
ではなくて、トラブルや課題に知恵でもって対処していく……
これって、単なる知識だけじゃあムリだと思いませんか?

出来たパーツを被せてやると、長さもピッタリになりました。
これでワイヤーの問題はクリア。
多分、延々このワイヤーで過ごすことでしょう(笑)。


次にエアフィルターの装着に取り掛かる。
と息巻いても、単に被せるだけです。
唯一、工具を必要としない作業かも。

大変お恥ずかしいことですが、このラムエアーってば、実際手にするまで構造は知りませんでした(笑)。
K&Nは我が家のかっ飛び号(DT125)に着いているのと、一部レストアに参加したので、構造も手触りも分かっていたのですが。

率直に感想を申し上げますと「えー!?こ、こんなのでこの値段するの!?」です(笑)。
バイクを趣味とする男性諸君なら、一度くらいは彼女や奥様にそんなことを言われたことないですか?
「いやいや、このパーツはね…」と、希少性や価値を説明したり「こういうものなの!」と開き直ったりするも、大抵の場合はあまり色よい返事は返ってきませんよね(涙)。

そういう方々の気持ち、少し分かった気がします。
何でスポンジのハコがこんな値段なのさ?
DIYでスポンジ買ってきて、同じように造れるんじゃないかと…いや、実際ネットオークションでそういうのありましたから(笑)。
とかいって、ホントに普通のスポンジでやっちゃあイカンですよ。
吹き返し喰らったら、炎上するので(笑)。


ラッパ(ファンネル)に被せる前に、付属のオイルをしっかりと染み込ませます。
この粘り気のある液体が、ゴミなどをキャッチしてくれるのだ。
後は、ひょいと被せるだけ…かと思いきや、ラッパがでかいせいかなかなか入りづらい。
 
ムリヤリ押し込もうとすると、ビリビリ裂けそうなのが怖い。
怖がりのアタクシは、一度端っこのラッパを外してフィルターに突っ込んでからキャブに取り付けました。
だって貧乏人ですもの(涙)。失敗したらコワいでしょ?
あ、ラッパ外す時にドライバー使ったので、工具は必要でした(笑)。

ここまで来ると、ほぼ完成に近い。
が、まだやることが残っている。

純正キャブはエアクリーナーボックスが着いているので、ブローバイガスはそちらへ戻されるのが主流。
ブローバイガスっつーのは、ピストンの隙間をかいくぐって腰下に侵入する未燃焼ガスのこと。
それだけなら「それがどうした」ってなもんでしょうが、厄介なことに霧状になったエンジンオイルも含まれる。
 
あんなベタベタしたものがスプレーされたらたまらないので、エアクリーナーボックスを通して再燃焼させてるんですね(しかも、その方がオクタン価が上がるらしい)。
でも、社外品を入れてしまったら、ボックスが入らない。
かといって、ほったらかしにしたら後輪に乗り上げてひっくり返ることにもなりかねない。
というわけで、皆さんはイロイロやってるみたいっす。
 
 <例>

1.オイルキャッチタンクなる容器を取り付け、とりあえずオイルだけ撒き散らさないようにする。
2.キャブのフィルターみたいなモノ(ブローバイフィルターというらしい)をエンジンに取り付ける。
3.エンジンから長いホースを出して、お尻辺りから垂れ流し(大気解放ともいう)。
4.フィルターにホースを伸ばしてやり、一応還元するようにしてみる。

ちなみに四輪の世界では、大気解放はイリーガルな措置として有名。で、レースの世界では「万が一」の時、オイルがドバドバ漏れたりしないよう、オイルキャッチタンクを装着しなければならない。


アタクシが選んだのは…ズバリ3番。
ハッキリ言って環境に良くないですね。イカンですね。
でも、油壷なんて持ってないし、あんなアルミ缶に毛が生えたようなもんに何千円(たまに万単位)を払うのは、とてもとても悔しい。
家に帰るまでの間、暫定的に大気解放にしてあげました。
ちょっと見栄えが悪いけど、とりあえず帰らないといけないので(しつこい)。




普通なら「ここで完成(セッティング除く)!」と拍手喝采なのだが、残念ながらZ1Rにはクリアすべき問題がもうひとつだけ残っている。
しかも、重要な課題だ。

それは燃料コック。
社外品を装着すると、ファンネルの辺り、そしてキャブの後ろ側と当たってしまうのだ。
ただ、干渉するのは、ON/OFFのツマミの先端(画像参照)。
ホント「あと一歩なのに~!」と叫んでしまうくらいのギリギリのトコなんだよね。

実は前からこのことは指摘されていたので、どうしようかなと悩んでおりました。
いや、予算がゴマンとあればね、ピンゲルのピカピカってヤツでも何でもつけますよ。
現実問題、それはないのでツマミをぶった切る。

ちなみにコレやっちゃうと、素手でコックを回すことは不可能。
真似する方は、よーく考えてからにして下さいね。

あとは、コックの止め位置を若干角度をつけることで干渉を防ぐことができる。
器用で道具があるなら、コックのツマミを反対側に伸ばしてやるといいです(バラして180度向きを換えればって思うけど、不可らしい)。
例えば、ピンバイスで穴を空けて、棒でも突っ込んでやるとか…
おかげで、今は工具を持参しないと、燃料のON/OFFは出来ません。

ここまで来て、ようやく完成です。
でも、実際乗ってみないと、フィーリングは分からない。
アイドリングしたとはいえ、走り出したら「ガボッ…プスン」なーんてことが多々あるから。

十分に暖気したところで、おとなしくマシンを押し出す。
もちろん、この時点でいきなりスロットルを開けるなんてこたーしません。

新しい部品を組み込もうが何だろうが、普段やらないことで調子を試しても無意味。
いつものように、1速なら1速なりの…5速なら5速なりの走りをすりゃあよいのです。

…が、いつものように走れません!
いつもより高い回転数、いつもより鋭い加速…感覚的には、エンジンがどうこうよりも、100kgくらい重量が落ちた感じ。
あるいは、オレだけ下り坂状態っつーんですかね。

40パイだけに「下がないかも」と心配されてたが、ヤバいのは0から意地悪くスロットルを開いた時だけ。
若干タイムラグが発生する程度。それでもエンストはしない。
その後、とてつもない加速がやってくるだけ(笑)。

さすがはMJN。
セッティングいらずという評判もうなずける。
もちろん、セッティングすればもっとよくなるだろうから、今後は、速度帯によるムラやとんがった部分を少しでもとってやれればいいかなと。
 
さーこれで次回のSUGO走行がどう変わるか…!?
楽しみです!

キャブを交換したことでかなり乗り味が変わった、我がZ1R。
特に中速域からの伸びには驚くばかり。
のんびり歩く荷馬車の馬から、砂煙をあげて疾走するカウボーイの馬になった感じだ。
おかげで、回転計の針はいままでみたことがないとこを指してます(笑)。
もちろん、セッティングはまだまだ煮詰める個所があるみたいですが。

調整を兼ねたチョイ乗り走行から帰ってきたある日、一旦エンジンを切ってから再度セルを回そうとしたら「カチカチ…」といったきり火がはいらない。
というより、セルが回る気配がない。

サイトにはUPしなかったけど、モーターのブラシは交換してもらってるので、モーターがおかしげなことにはなっていないはず。
配線系統をアレコレ調べていたら、ボディーアースが怪しげ。
あやしげといってしまえば、アース線だけじゃなくて、メインハーネスを筆頭に配線系は結構きてるんですけどね。
とりあえず、ボディ側の取り付けをドライバーでコツコツ叩いてやる。
んで、もう一度スタータースイッチを押したらかかるじゃないの。

やっぱし電装系に問題あり…
随分前からメインハーネスを取り替えたかったんだけど、ヒマもなくて現状のまま…
電気関係って、だんだんとおかしくなるケースが少ないから、突然トラブルになる(ようにみえる)ことが多いんですねー。
ホントは、いろんな原因が積もり重なって、ぶっ壊れるんですが。

なわけで、今回は怪しげなところを中心に電装系をリフレッシュしてみました。
オレもそうなんだけど電気って聞くだけで、目を背けたくなる話題だけど、少しずつ取り組んでいけば理解できるし、何より技術が要らない。

要らないっていうとウソになるけど、エンジンのリビルドやキャブのメンテに比べたら腕力も技術も勘もわずかで済む。
よーするに、電気が流れるか、流れないかだけ。
「あと少しだけ流す」「だんだん流れるようにする」ってことは、ほとんどない。

材料さえ揃っていれば、ハーネスだって造れないことはない。大変だろうけど。
今回の場合は、いつものように、ヒマも金もないので、手が届きそうなとこからね(笑)。


まず手をつけたのが、以前から気になりつつも見て見ぬフリをしてきたモーターの配線。
クラッチケーブルやスプロケ交換くらいの時しか見る機会はないんだけど、これがまたカチカチになっているのよ。
しかし、スプロケカバーに隠れているのと、このカバーを外すのがとんでもなくメンド臭いので(オレにとっては)、手をつけていなかったのだ。
だってねー、ステップ丸ごと外さないとカバーが外れないんだから。
手間がかかるったらありゃしない。

しかし、現在はバックステップを入れたおかげで御覧の通り。
ロッドを外してあげれば、簡単に外れます。

黒い線が、モーターに電源を供給するケーブルである。
モーターを回すための大事なケーブルってんで、極太の線が使われているのね。
が、20年余りの経年劣化でカピカピに。

抵抗値を測ってみたけど、別にどーってことないのよ。
ちゃんと伝導してんだよ。しかし…しかしだよ!!
これを見てしまった以上、このまま放っておけるもんか!!

なんていうと、普段から一生懸命整備してるみたいですけど。
単に工具までもってきて開けたのに、閉じるのが悔しかったからだけ。
しかも、写真まで撮っちゃったし(笑)。

まずは、どの程度カチカチのカピカピなのか、外してみる。
外す際は、何があってもいいように、バッテリーは外しておく。

昔、無線機をいじっていた時、配線間違えたら、煙噴きましたから(笑)。
何故か全然ぶっ壊れませんでしたが…もう20年以上も昔の話です、ハイ。
無線機といえば、人間もアンテナの代わりになるんじゃないかと思って、同軸ケーブルを抜き、指を突っ込んでみたことがあったのよ。
そしたら、一応受信したもんですよ。

「じゃー送信してみるか」と、PTTスイッチ(この名前が出る辺りがマニアックでしょ)を押した瞬間、ヒドい目にあいました。
マジで。
ま、とにかく外した方が無難です。つーか鉄則。

話を戻します……ケーブルね、皮膜はすでに弾力なし。
そーねー例えるなら、昆虫採集してた時、ミミズの標本つくったのね。
 オレの想像では、おもちゃのミミズみたいなのが出来るって思ってたのよ。
 そしたら、なんだか干からびてスゲーことになって(笑)。
 ちょうどその時、父親の同僚が飲んだくれてしまい、ウチに泊まることになって、オレの部屋に泊まったんだけど、お菓子箱に入ったミミズのミイラを見てショックを受けてたらしいです。
 うすうすお分かりいただいているとは思いますが、オレってかなりアホですね。

また話がそれた。
で、これよりは新しい方がいいから、DIYで同じ太さの線を探して交換してみました。
手順はいたって簡単。
同じくらいの長さに切って、圧着端子をつける。
一応、ロブスターとかいう端子用のペンチで挟むのが王道なんだけど、馬力に自信があればペンチでも十分にイケます。
これでも、指でビールの王冠潰しますから、アタクシ。

そしたら、接続部にハンダを流し込んでやります。
これで伝導効率を高めてやるわけですよ。
接続部がムキ出しなのもなんなので、一応熱収縮チューブでコーティング。

プロはヒートガンで熱を加えます。
が、電装屋じゃないんで、んなものもっているはずがない。
オレはキッチンのガスコンロで配線をあぶりました(笑)。
スルメやノリを焼く要領で、手早く行うのがコツ。
ホラね、あっという間に出来上がり。
本当ならホルダーも新品を入れたかったが、どこにも見当たらなかったので、古いのをそのまま利用。

 次はアース線。

この頃、ホームセンターにはアースィングキットが売ってるのね。
銀色の線に圧着端子が組み込まれて、価格は2000円弱。
が、線が太いうえに長さが決まっているので、正直バイクには使いづらいと思われます。

このアース線もなかなかの曲者。
バッテリーのマイナスとボディを結ぶんだけど、ボディ側のボルトが大変なことに。
ドライバーで回そうとしたらしいが、完全にナメている。

ていうか、ナメたんならソケットレンチだって入るんだから外して新しいものにしろよってね。
多分、前の前のオーナーの仕業。
前のオーナーは、プロの自転車レーサーで、自分で整備も出来る人っぽかったから。

それに、ケーブルもボロボロで皮膜が壊れて内側の銅線が剥き出しとなっている。
これじゃあ、ちゃんとアースがとれているとは思えない。

本当なら、ギンギラギンの線で造ってあげたかったが、さっきつかった線のあまりで対応。
長さもダラダラと長い純正と比較すると、ジャストサイズ。

ちなみに圧着端子は一度食いしばっちゃうと、やり直しが効かないと思っていい。
端子のそれぞれの角度に気をつけないと、線を着ける時になって片方がエラくねじれて、結局取り付けすら不可能に…なんてことになるので、現物とよーく相談しましょう。
もちろん、線が柔らかかったり、長さに余裕があるなら気にしなくてもいいが。

かといって、余裕がありすぎるのもイケません。
今回、ボディアースは純正の長さ通りに造ってみたけど、実は全然長さがあまってしまう。
おまけに、太い線で造ったものだから、取り回しがきつくて全然使えませんでした(涙)。

泣く泣く線をぶった切り、程よい長さで再加工。
どれくらい違っていたかって、あーた、二倍くらい違いましたよ(笑)。
なもんだから、長さを決める時は紐か何かでチェックして下さいね。

あとは、元の位置に取り付け…と、思ったら偶然ギンギラギンの線を入手。
こりゃーこっちでつくるしかないでしょー。
と、これまた偶然にも圧着端子の安売り品があったので、わずか数十円でアース線を製作。

 この線はメーター買いしても数百円だから、制作費はハンダや端子を含めても1000円もかからないでしょー(長ければ分からないけど)。

しかし、ふと考えてみる。
アース線なんていって売ってるけど、最初作った黒い線だって十分な太さ。それに、20センチ足らずの長さなんだから、実はそんなに変わらないのでは…
でも、この銀線は、非常にフレキシブル。
取り回しについては、銀線に軍配が上がるため、迷わずこちらを選択。
黒い方でよければ、端子加工済みのボディアースがありますんで、欲しい方は差し上げます(つーか、そんなの欲しがるヒトはいるんでしょうか)。

実際、火を入れてみても、乗ってみてもそれ程…という気はしますが、一番「変わった」と思ったのは、セルの回り具合。
これは、明らかに改善された。
前まで頼りなく回っていたセルも、ちょくちょくエンジンを掛けているとはいえ(バッテリーにアヤしいケミカルも入れましたが)、快調そのもの。
久々に押し掛けしないで、エンジンがかかりました(笑)。

電装系の換装やカスタムは、馬力やら重量やらなかなか数字に現れないけど、オーナーにとっては「よくなったじゃん」ていう感覚的な部分で分かりやすい改造じゃあないでしょうか。
今後もちょくちょく手を加えていく予定であります。

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