空冷Zとの戦い 2018 ver.

1997年オーストラリアで手に入れたKawasaki Z1R II をテーマにしたWebsiteです。

メインコンテンツはKawasaki Z1Rによるオーストラリア単独一周旅行記ですが、もう随分前の話ですし、あの頃と今では世の中もすっかり状況が変わっていますから、現地の情報入手として読んで頂くのは微妙です。

ちょっと歩いただけで膝がガタガタいうような齢になり、20年以上乗ってきたZ1Rだって、あと20年乗れるかと自問自答したら、もう難しいのではないかと。
バイクを乗り始めた頃から、いつか乗れなくなる時期がくるのは誰もが分かっていることだけど、それが現実味を帯びてきた40代半ば。

ここから、何を始められる?
夏の間、あれだけ鬱蒼と生い茂っていた雑草たちも、虫の声が聞こえ始める頃から、しょんぼりとうつむき、山が真っ赤に色づき、ピリっと澄んだ青空を見上げる時期になると、跡形もなくなってしまう。

あがくほどの情熱がまだ残っているのか。
上手な着陸をめざす旅客機のように、ふんわりと降りられる滑走路を探すだけの日々を過ごせばいいんじゃないのか。
第一、ここから遠くを目指す油なんか、ありゃしない。

そうかもしれない。
けど、南国リゾートの滑走路に向かう途中にも乱気流や国籍不明の戦闘機、目標を見失った迎撃ミサイルが飛んでくるのが人生だ。

嵐や危機に立ち向かい、最後は墜落するかもしれないけど、ギリギリの限界まで生きてやろうと誓った時もあったはずだ。

映画の主人公みたいに、爆風や銃撃でボロボロになって危機一髪、生還するようなカッコよさはないけれど、マシンにまたがり、ハンドルを握っていれば、辛いこともあれば、ちょっとしたスリルもあったはず。

あの頃のように身体は動かない。
抱えるものだって、守るべきものだってある。
自分の時間を足し算ではなく、引き算で生きるようになってきた。

それでも…

何か、やり残していることがあるはず。
何か、やりたいことがあるはず。

それを確かめるために、まずは形から入ってみた、というわけです。
形から入る見栄っ張りなところは、20年経っても変わらないようです(笑)。

というわけで、みなさん、引き続きよろしくお願いします。

2018年09月 Takeda