オーストラリアよりZイズムを込めて 2018 APPENDIX

Australia 2018

はい、また今回も恒例の「あとがき」でございます。
メインはパースからウルル(エアーズロック)の旅なのですが、入国したのは何とメルボルン…!
メルボルンに用事があったわけではなく、パースに戻ることなくアリス・スプリングスをゴールにするためには、日本→メルボルン→パース、アリス・スプリングス→ブリスベン→日本、というフライトが一番安かったから。

クライミング・ジム

早朝、メルボルンに到着した我々は夕方まで時間があったので市内へ。
スーツケースを持ち歩くのが嫌だったので、カウンターに預けようとしたら「何時間前じゃないとダメ」と、取りつく島も無し。
カンタスに問い合わせた時は「預けられますよ」と言われてたのに(涙)。
しゃあないので、バスに乗ってシティに入って電車で移動。

向かった先は、クライミング・ジム。
Northside Boulders Brunswick
メルボルン市内から電車で15分前後だったと思います。
駅を降りて、徒歩数分、沿線沿いなので分かりやすいかと。
オーストラリアの建物は倉庫もうなぎの寝床みたいに奥行きがあるのか、このジムも間口はそれほど広くないのですが、縦長の構造。
壁の形状はこんな感じでイマドキな感じなんですが、ついているホールドは片手におさまるものが多く、こんなに大きいんだから流行りのボリュームとか沢山つけたらいいのになーと思ったり。

課題はホールドの色別で分けている「カラーセット」。
海外のジムにありがちなホールドの色もグレードにあわせる、という無茶なことはしておりません。
たまにあるんですよ。
たとえば黒が最難設定だとホールドも黒にして課題をつくるところが。
テープを貼る手間が省きたいのかもしれないけど、そうすると、どこかでネタ切れを起こして、ひとつ下の課題の方が体感グレードが上がったりもします。
お店の人にそれを言ったら「あーやっぱりかー」と(笑)。
平日だったのでオープンが昼からだったんだけど、開店と同時に結構お客さんも入っていました。長いフライトで疲れていたにも関わらず、とりあえずV8以上はコンプリート。

現役選手はパースに移動してからもジムへ行きます。
一応、今回は「特別強化合宿」だったので(笑)。
パースで行ってきたのは、ADRENALINE VAULTというジム。
空港の西側1kmくらいのところ。
我々はマット氏に連れて来てもらったけど、公共の交通機関だとちょっと不便かも。ただ、ここはタクシーに乗っても行くべし。

ワールドカップでもお馴染みWALLTOPIAによってつくられた壁で、ものすごく豪華です。ホールドの配置もなかなか攻めてますが、それもそのはず、我々がお邪魔した一週間前、オーストラリア代表選考会…日本でいうところのボルダリング・ジャパン・カップが開催され、選考会に使用した課題が残ってたんですね。

今回はワタクシもオージーのクライマーと一緒に登りましたけど、みなさん、結構、ガシガシと登るんですね。
たとえば、縦長についているゴールホールドは、そりゃパワーがあれば両手ではさみこんで保持したらいいんでしょうけど、壁が傾斜してたらそういうわけにもいかないから、脚(足)をうまく置いて体重を逃がしてやるといいんですけど、もうお構いなし(笑)。

キッズも元気いっぱい登ってて、行った時、ちょうどスクールが始まっていたんだけど、先生が「日本からわざわざ選手が来て下さったんだよ」とか言うもんだから「あら、やばい」と選手はシャキっと登り始めて(笑)。
インスタにも投稿してもらったりと、楽しく登らせて頂きました。

そして最後に行ったのが、ここ。
Crank Indoor Climbing
実は市内のジムで行きたかったところがあるんだけど、オーストラリアのクライミングジム、土曜日は夕方で閉店するところばかり(涙)。
唯一、空いていたのがこのジムだったんだけど、Uberつかって行ったり来たりして、交通費も含めるとエラい高くついてしまいました(涙)。

やたらとリード壁が大きいんですが、ほとんどがトップロープというかオートビレイでした。リードの課題もチラ見してきましたが、5.12bcあるのかな、という感じです。ボルダリングエリアは壁も課題も微妙な感じです。
どこかで見たことがあるな、と思ったら、地元の公共施設の壁のような構成です(笑)。規模はこっちの方が全然大きいんですけど。
スペースがあるからいろいろ出来そうなんですけどね。
同じフロアにあるパルクールに力を入れているんでしょうか。

食べ物あれこれ

一般的な朝ごはんですが、牛乳が洗剤みたいな容器で売ってます。
昔、この大きさに驚いたものですが、こちらはコレが普通。
でも、なぜか食パンがやや小ぶり。大きいのもありますけど、ランチパックみたいな一回り小さいサイズのものがよく売ってます。
ベジマイトは定番ですね。家庭用だとこんなデカいサイズになります。
食材は別のとこでも書いたけど、農産物は安い。
ラムラックなんてこれで1500円ちょい。
レッドブルは同じ位の値段。

あとは、これ。オーストラリア定番の味といえば…

フィッシュ・アンド・チップスですね。白身魚のフライとポテト。
B級グルメと言われることもあるけど、ちゃんとしたレストランで食べると、本当に美味い。
いわゆるB級グルメといえば、おそらく、いまはこっちでしょう。

ミートパイですね。昔は「小銭(2ドル)」で買えたのですが、物価が上がってからは5ドル以上は当り前になっちゃった。
ちなみに、今回の旅、美味いものランキングで栄えある1位を獲得したのが、アリス・スプリングスで食べたOVER LANDERS STEAK HOUSE のコース料理。
2位はフィッシュ・アンド・チップス(セガレは同率でアリス・スプリングスの最後に食べたマッサマン・カレー)。
3位が旅に出た最初の夜に食べたハンバーガーでした。

移動

オーストラリアの西端から真ん中まで横断した、という感じです。
本編でも書いた通り、未舗装の土を踏み固めただけの道路だったりするので、オンロードバイクはキツいし、オフ車でも砂利がやわらかいとハンドルが持っていかれてしまうので要注意。
人里を離れるにつれ、価格が上昇していくので、出来る限り、大きな街で給油しておきたい…けど、単車だと予備タンクひとつ持っても限界があるので、こまめに補給しておくに限る。

コンテンツの進化

インターネットに「空冷Zとの戦い」をリリースしたのが1998年だから、もう20年の歳月が流れているわけです。「20年か、スゲー!」という気持ちもありますけど、ここまで進化するとは思いもしませんでした。
WEBマーケティングとかビジネスの部分は置いといて、You tube や Instagramなど映像関連のプラットフォームが進化、普及したことで、誰かが遠くを旅している様子がリアルタイムで伝わったり、相互にやり取りできたりするようになって、20年前、このインフラがあったら、自分の旅もずいぶんと変わったものになったんだろうな、と。
後に本編に組み込むかもしれませんが、こんな感じで撮影したものもあります。

撮影機材だってデジカメ、スマホ、いまじゃドローン空撮もある。
ライブ中継もできるし、それをベースにチャットもできるし…
でも、やっぱりオーストラリアの内陸部に関しては通信はできなくなるし、普段頼りにしているガジェットが役に立たないこともたくさんあった。
使い慣れているネットが遮断されると不便なこともあったけど、そこから解放されることで気持ちが軽くなることもあった。

インターネット・インフラも良し悪しで、そこに縛られることなく、上手に利用すれば、可能性は拡がっていくと思うんですよね。

次はどうなるか分からないけど、身体はどんどん弱っていくし、バイクもどんどんボロボロになっていくから、足腰がしっかりしているうちに、いつかは、逆回りオーストラリア一周の旅に出てみたいね。
需要はないだろうけど、配信とかしてみて(笑)。
もしかしたら、その時になったら、もっと別のプラットフォームが出来ていて、いまの我々が想像もしないようなやり方で旅の様子を中継したりするかもしれないけど。
とにかく、その時まで健康でいたいと思います(笑)。