2025年05月02日~04日 福島ツーリング

ぶらりバイクの旅

オーストラリアから友人が来日。
どこかを走りたいというのでアテンド。
本当は北へ行きたかったけど、晴れ予報がどんどん雨予報になっていく。
自分一人だったら、天候回復をねらってスケジュール調整するけど、遠方から来ている友人はそうもいかないので日程はそのままで、行先を変えることに。

DAY1

昨年、訪れてみて個人的に大ヒットだった福島市の飯坂温泉で一泊。
今回は国道の先端からスタートする必要がないので、昼前には余裕で到着する予定。
が、ここでトラブル発生。
友人に貸したZ1Rが荷崩れを起こして、ホイールに巻き込み、バッグもテントもオシャカになってしまった。
のっけから大波乱である。

転倒しなかったのは幸いだけど、数々の思い出が詰まったダンロップテントはフライシートも本体も再起不能、バイク友から頂いたラフ&ロードのお高い防水バッグも使い物にならなくなった。
旅慣れているから、ノーチェックで大丈夫だろうと思っていたけど、よくよく見たらネットの掛け方も「それ意味ないやん」という感じの箇所が複数個所。
万が一のこともあろうかと、長いバンドを持参していたのでどうにか乗り切った。
けど、最初からやっておけば、こんなことにならずに済んだ。
いい勉強になった。

関東住まいの別の友人も合流することになっていたので、1泊目はキャンプではなくホテル泊。
選んだのは、昨年も泊まった伊勢屋。
4月末頃に行先を変更、GW真っ只中に宿が取れるか心配だったけど、大部屋を選んだせいかすんなりと予約できた。
屋根のある場所にバイクを停められるのが嬉しい。
この日は100kmくらいで終了。

宿に着いた途端、雨がぱらつき、そこからは延々と雨。
宿に荷物を置かせてもらい、温泉街を歩く。
目的地にこんなに早く着くのは珍しいけど、雨になるのは分かっていたので、とにかく最短で宿までつきたかったのだ。

腹も減ってきたのでランチ。
観光案内所の女性から強くお勧めされたのが栄楽茶寮というお店。

後から、観光案内所のスタッフが来たので、本当にお勧めの店だったのだろう。
友人はビールを飲んでご機嫌。
飲まないのかと聞かれたけど、何かあったら誰かが運転しないといけないからね。

傘を差しながら街を散策。
昔はたくさんの観光客が訪れた賑やかな温泉街だったのだろう。
あちこちにその痕跡が残されている。
たとえば、湯沢通りに面した「町田三味線店」。
温泉街で三味線といえば、お座敷にお呼ばれする芸妓たちの必需品。
最盛期は、たくさんの三味線が店頭に並び、小粋な姐さんたちが手に取っては試し弾きしていた…のではないだろうか。

夕方前、東京からクルマを飛ばしてきたもう一人の友人が合流。
東京から来た彼にとって、この天候はある意味「恵みの雨」だったかもしれない。
最初に予定していた岩手だったら、ほとんど倍の道のりである。
近くなったうえ、温泉旅館だからラッキーでしょう。

本当は見栄えもいいし、記念になるかと鯖湖湯(さばこゆ)に行こうかと思ったのだが、47℃のお湯は無理、ということで飯坂温泉駅そばにある共同浴場 波来湯(はこゆ)へ。
ぬるめのお湯だけど浴槽がそんなに大きいわけじゃないので、混雑時は避けた方がよいかも。

夕飯は「おまかせする」と言われていたので、昨年も訪れた「餃子 照井」と決めていた。
何回もどんな店か、と聞くから「ユーフォーダンプリングだ」「ユーフォー、わかるでしょ?フライングソーサー」と説明したが、怪訝そうな顔。
が、餃子が出てきて納得してくれた。

さんざん食べたのに「もう一軒いこう」ということに。
雨足が強くなりそうだし、遠いところはやめておこう、と話してたら、そういや宿の目の前に居酒屋があるじゃないの、と言って入ったのが、呑み処 夏目というお店。
実は温泉屋ひろすけ旅館という旅館が経営しており、その時は未だ「蕎麦居酒屋ひろすけ」という名前だったような記憶がある。

正直、ラーメンも食べたし、もうひとっ風呂浴びて寝たかったんだけどね。
客人が飲みたいなら、しょうがない。
裏には料理人が、表では和服美人が二人で回している感じだった。
これがツボったらしく「chat her up」とか言って大盛り上がり。

DAY2

東京住まいの友人とはここでお別れ。
我々はバイクでさらに南を目指す。
といっても国道4号線で南下するのではなく、吾妻スカイラインを走って浄土平を経由して、猪苗代湖、南会津町へと走る。
福島県を一刀両断するような縦断の旅である。
さすがはGW、浄土平までの道は大渋滞。
いったい何事か、と思ったが有料駐車場が満車だったみたい。
頂上の眺めは抜群なのだが、膝の悪い友人はパスして先へ行きたいとのこと。
猪苗代湖を目指す道の両側には、数メートルの雪の壁が出来ていて身体が冷えた。
本当なら写真を載せたかったんだけど、車載カメラにSDカードが入ってなくて、でも実は壊さないように袋へ入れてたのを忘れてたという二重の愚かさ。
なので、基本的に停車時、スマホで撮った写真しかないという…

猪苗代湖についたのは昼を回ってから。
ここに来たのはいつ以来?そもそもバイクで走った記憶もない。
福島は隣県で、本来気軽に行けるところなのだが、県境へのアプローチに選択肢が少なく、幹線道路を行くしかない。
週末に走ると混雑するし、かといって高速を使うのも抵抗があり、おっくうになっている。
いまは仕事で行く機会も増えたせいか、前よりも足を向けるようになったのだが。

昼ご飯は何となく走っていたら見つけたオシャレなお店。
89diner。
何とも凛々しい犬がお出迎えしてくれる。
窓際に座れば、美しい風景を観ながら食べられる。

せせらぎオートキャンプ場 Red Bean(レッドビーン)

檜枝岐村のキャンプ場に到着したのは16時を回ってから。
西は新潟、南は群馬。
会津駒ケ岳の麓に位置する。
オートキャンプ場と名のつくところは、間違いなく管理が行き届いている。
エリアが指定されて電源がとれるところはもちろん、フリーサイトも基本的に過ごしやすい。
何より、炊事場、トイレなどが美しい。
手入れや管理が行き届いている分、料金はお高め。

このところ、手抜き料理が多かった。せっかく購入したアイテムも、これじゃカワイソウ

ワンコインや無料で利用できるキャンプ場もあるし、それはそれで野趣があってよい。
個人的には、平日ど真ん中、多少遅く到着しても大丈夫だろう、という時は予約要らず、格安のキャンプ場を利用する。
が、ハイシーズンかつ到着時刻が夕方になりそうな行程では、事前に予約を入れて場所を確保する。
やっと着いたキャンプ場が空いてなくて、しかも近くに代わりのキャンプ場や宿もない、となったら大変だし(オーストラリアで経験済み)。

深い山中なのでキャリアによっては電波がつかみづらいかもしれない。
ただし、トイレやシャワーのある建物にはWifiがあり、SSIDとパスワードは建物内に掲示されている。

DAY3

天気予報では晴れで気温も高くなるはずが、時々雨粒がシールドをたたく。
キャンプ場からそう遠くない場所に、前沢曲家集落群がある。
http://maezawa.html.xdomain.jp/
茅葺屋根の家が保存され、かつ今も住居として使用されている家も。

前沢曲家集落群

ここからは浜通りを目指して、何となく北東へ進む。
黙って走っても到着時刻は夕方くらい。
3日目ともなれば、ZZRのこじんまりとしたシートも慣れてきたが、友人は1時間も走り続けると
「尻が痛い」と嘆き出す。
Z1Rのシートはノーマルなんだがな。
むしろZZRのシートはアンコがほとんど入ってない。
座るんじゃなくて、跨れば尻はそんなに痛くならない。

なので、だいたい1時間おきにコンビニ休憩。
無理に走行距離を伸ばして事故になったら大変だし、友人はこの先の旅も続く。
安全にゴールすることを最優先で走る。
どうにか耐えてもらって、夕方やっと帰宅。
帰り道は350kmくらい。
2泊3日で600kmちょいだから、丁度よい距離感だったんじゃないかと。