水冷Zのメンテだけど、備忘録として。
前回、夏にオイル交換した記憶はあるけど、いったいいつだったか。
どうも2年ほどオイルを変えていないらしい(笑)。
そうだっけ?どうだったろう?
おそらく変えてないっぽい。

KawasakiなのにYAMAHAのオイル入れていいんでしょうか?
いいんです。
どっちかが特殊な合金でエンジンをつくってて、メーカー指定のオイルとかいうなら話は別だけど。
いつもレッドゾーン付近まで回して、エンジンが悲鳴をあげるような乗り方してるわけじゃないし、それなりの規格だったらOKでしょう。
エレメントも交換。
昔は、あれこれ試行錯誤していた時期があったけど、サードパーティ製で十分な気がする。
そういう意味ではDAYTONAは良い。
何がよいってOリングが付属してるところ。
実は言うほどヘタらないんだけど、変えておく方が安心よね。
どうせならZもOリングつけてほしかった。

車体の下にオイルドレンパンを敷くのが良いに決まっているけど、いちいち面倒なので処理ボックスへ直接落としてる。
作業が始まると、写真が撮れないので写ってないけど、作業時には使い捨てのニトリルグローブが便利。
以前は手首まであるゴム製の手袋を使っていたが、使用するたびに清掃するのでパーツクリーナーを無駄遣いしてる気がして。
ZZR250で使用する工具は17mmのソケットレンチ、トルクレンチ、あとボルトが固い場合のエクステンションバーなど。
これらを準備してから作業に当たらないと、オイルまみれの手で道具を探したり触ったり…
あと、オイルをこぼしたり、倒したりしないよう、周りを整理整頓。
これ、全部自分がやらかしていることなので。
SNSで時々「オイル交換のやり方を知りたい」という投稿を見るけど、最近はYouTubeでアップされているから便利だし、生成AIもサクっと答えを教えてくれる。
けど、SNSやAIを過信するのは禁物だ。
たとえば、ZZR250のオイル量を確認してみる。

ご存知の通り、多くのエンジンにはオイル量がフィラーキャップ周辺に記載している。
間違えたら致命的だからだ。
知ってて聞いているのだが、本当は1.9リットル。

海外版だけどマニュアルにも1.9リットルと明記されている。
いまのところ生成AIの回答は、かなり怪しいことが多い。
特に情報を仕入れる作業…たとえば、●●市の美味しいお店を教えて、というのはファクトチェックしないと、えらい目に会うので要注意。
SNSも同じで、たとえばバイク屋が生業の広報的に投稿しているコンテンツだったら、名前も顔も出ているから信用してもいいとは思うけど(それですら、あやしいものもある)、匿名の投稿だと本当に大丈夫か?と疑わしい情報もある。
いずれにせよ、自己責任というヤツね。
ここで自分が書いていることだって、最適解とは限らない。
物を分かっている人から見れば「あ~こんなことやっちゃって」と目をそむけたくなるかもしれない。
それを判断するのは自由だし、それを判断するためには、自分で信用できるソースから情報を仕入れて学ぶしかないわけで。
話をオイル交換に戻す。
以前、オイル交換した時の距離は1560km。

今回の距離が2953km。

2年で1500kmくらいしか走ってない(笑)。
多分、2回の福島ツーリングで稼いだ距離。
Z1Rの延命のために買ったのに、ぜんぜんダメじゃん(笑)。
キャブもOHしたことだし、今シーズンはもう少し活躍してもらいましょう。
おまけ
オイル交換って、どれくらいが正解?
オイルといえば、どれくらいの頻度で交換するのが正しいのか――
オーストラリアを旅してた頃、自分でできるメンテといえばエアクリの清掃、プラグ交換、それとオイル交換くらいだった。
とはいえ、廃油の処理もあるから、たどり着いた町で整備工場に頼むことの方が多かったけどね。
当時は「3,000kmか5,000kmで交換するのが常識」みたいに思ってたし、
極論すれば「オイルは新しいほどエンジンに良い」と信じてた。
でも、オイルも進化している
後になっていろいろ調べてみると、昔の鉱物油はともかく、
今のオイルって、化学合成だの高性能ベースオイルだので、ずいぶん進化してるわけで。
その結果、「そんなに頻繁に換えなくても大丈夫ですよ」って話になってくる。
劣化のメカニズムは、まず“熱”
オイルが劣化する理由はいくつかあるけど、まずわかりやすいのが“熱”。
温度が上がると、酸化が進んで寿命が縮む。
「10℃上がるごとに寿命が半分になる」なんて話もあるから、油温計をつけてる人もいる。
あと“剪断”ってやつ
もうひとつは“剪断(せんだん)劣化”。
なにそれ?って思うけど、要は「分子がブチブチ切れる」って話。
ピストンが上下にガンガン動き、カムシャフトがグルグル回り、オイルが極狭のすき間を猛スピードで流れる――そのストレスで、オイルの鎖状分子がぶった切られていく。
こうなると粘度が下がって、油膜も薄くなるわけで。
あまりに進むと、潤滑どころじゃなくなる。
「じゃあ、早めに交換した方がいいんじゃ?」と思うかもしれない
天ぷら屋さんだって、油は定期的に交換してるし?
そうなんだけど、海老を1本揚げるたびに油を全部入れ替えるか?って言ったら、それはないでしょ。
あれと同じで、「ここまでなら性能が保たれている」っていうラインがある。
エンジンオイルも、エンジンをかけた瞬間から劣化は始まるけど、
必要な性能をちゃんと維持してる間は、むしろ換えるのがもったいない。
「黒くなったら交換」ってのも微妙
「オイルが真っ黒になってた!」って話、よく聞く。
でもね、それって数分エンジン回しただけで真っ黒になる。
ラインに残ってた古いオイルと混ざるし、燃焼カスだって含まれるし、黒くなるのは当たり前。
色や粘度で劣化具合を判断するのって、けっこう無理ゲー。
エレメント(オイルフィルター)も似た話
これも早く換えた方が良いって言う人がいるけど、実は逆。
オイルフィルターって、目詰まりしていくことでろ過性能が上がるように設計されてる。
メーカーが「オイル2回に1回の交換でOK」って言ってるのもそのせい。
「なら最初から細かい網目にすればいいじゃん」って思うでしょ?
でもそれやると、流れが悪くなって油圧が下がる。
たとえば、庭のホースの先っちょをギュッと潰して遠くに飛ばそうとしたら、
勢い余ってホースが蛇口からスポン!って抜ける、みたいなことが起きる。
エンジンの中でそれやったら、もう最悪。
だから「使っていくうちにちょうどよく詰まってくる」っていうのがベスト設計なわけです。
まとめ:無駄に換えない、でも放置しない
レース車両みたいに、数回走ったらエンジンを開けて、ってやるなら話は別。
でも日常使いなら、高性能オイルを適切なタイミングで換えれば充分。
ちなみに、うちのクルマは年間2万km以上走るけど、1万kmごとのオイル交換で23万kmノントラブル。
燃費も落ちてないし、オイル漏れもなし。
大量消費よりも、できるだけ長く使う。
消耗品のオイルもそんな感じがよいのでは…?