DT125R(34X)のキャブレター整備 | 空冷Zとの戦い Kawasaki Z1R ブログ

DT125R(34X)のキャブレター整備(セッティングではない)

雑記帳

点火タイミング・YPVSが復活…もとい最新システムにアップデートしたYAMAHA DT125R (34X)。
ただ、排気バルブが開いていない速度域(正確にいうならば回転域。5000rpm以下はアイドリング時と開度は変わらない)での動きが悪い。
ひと言でいえば「吹け上がらない」というヤツ。
もたつくというか、ボベボベと頼りなく、2スト特有のカラっとした軽やかな燃焼が発生していない。

点火タイミングは大丈夫だと思うのは、静止状態でのレーシング(スロットルをあおる)では、普通に良く回るしバルブが動くところまでは滑らかに吹け上がる。

が、ギアを入れ、タイヤを地面に接地させ、駆動力を伝えると、前述の通りダメ-になる。
エアスクリューの戻し量もマニュア-ル通りはもちろん、実走で試してみたがダメ。
バラしているうちに、アイドリングスクリューとエアスクリューのOリングがダメになってきて
「この辺りが原因だろうか?」
とかまさぐっているうちにOリングがご臨終(笑)。
もはやアイドル調整もできなくなり、新たに部品を調達して本格的なOHを行うことに。

キャブのOHと部品交換は、ZのTMキャブでも散々やった通りで、ガスケット類やOリング系、その周りのパーツは新品にした方が良い。
Oリングだけで取れればいいんだけど、YAMAHAはそこら辺がASSY交換。
換えたいパーツは以下の通り(価格は2021年4月時点)。
ニードルバルブアッセンブリ  10V-14190-20 (\4,059)
エアースクリューセット 10W-14104-00(\1,485)
スロットルスクリューセット 31J-14103-00(\1,551)
プランジャ,スターター 4U5-14171-00 (\3,245)
パイロットジェット 193-14142-25(\1,711)
ガスケット,フロートチャンバー 4E9-14184-00(\1,340)

軽く1万を超える感じだが、そんな富裕層のような買い物が出来るくらいなら、最初から現行車両を買って整備はバイク屋任せにする…とは言い過ぎかもしれないが、KITACOのVM26新品にした方がいい。
なので、今回はヤフオクなどでコピーモデルを販売している業者の商品(送料込みで3,000円以下)を購入。

ジェット類、ニードルバルブ、アイドリングスクリュー、メインノズル、ガスケット、諸々入って3,000円以下!!

ものすごくお得だが、実はDT200R(37F)用なので、使えないパーツ(番手が違う)も。
とりあえず共通パーツを取り出すが、残念なことに期待していたフロートチャンバー用のガスケット、精度が悪い(浮いてくる)ので使えない。

事前情報で掴んでいたので、大してガッカリしていないのだが、こういうちょっとのところを改善したらレビューも良くなるんだろうけどね。
とはいえ、価格当りのクオリティは大したもの。
今回、外せる部分は全部外してしまおうとしたのだが…

メインジェットを支えるノズルが外れない。
ワッシャーも圧入されたようにビクともしない。
ちょっと小突てみたが動く様子もないので、ジャストサイズでおさまっているのだろう。

無理にコジったり、叩くと、たいていよくないことが起きる。
クリーナーのドブ漬けでうまく行く場合もあるけど、漬物はとにかく時間が長い。
年寄りは寿命との戦いでもあり、一昼夜なんて悠長なことは言ってられない。

そんな時には、グツグツと煮込んでやると良いでしょう。
当然、樹脂がふんだんに使われているとか、電装系のパーツはNG。

熱膨張も利用できる場合もあり、ワッシャーがポロリと取れ、メインノズルも軽く小突いただけで簡単に取れました。
ただ、冷えたらまた動きが渋くなったので、再び熱湯へ入れてやったら簡単に摘出。
お湯の中に何やらカスのようなものが浮かんできたので、汚れも落ちたハズ。

引き上げたキャブは熱いうちに天日干しすると、経路上に溜まった水分も飛びやすい。
念のため、エアーで各部を吹いてやったら、組み付け開始。

ノズルのコンディションは悪くなかったので、純正部品を戻してやる。
ワッシャーは新しいものを。
ニードルバルブも新品を入れてやったら、動きが機敏になった。
メインジェット、これまで気にしたことがなかったが、280というかなり大きいサイズが入っていた。
カブっていたわけじゃないし、調子もそんなに悪くなかったが、今回の中低速での不調の原因という可能性もあるし、何より燃費が悪くなる(笑)。
エンジンもストックのままだし、いったん純正に近いところまで番手を下げてやることに。
用足しついでに、近場の南海部品で購入(笑)。

純正は195番から210番までの設定なので、とりあえず210番まで上げてみる。
VMキャブは社外品も含め、かなり甘々なところがあるので、ジェットやニードルなどの番手を換えてもセッティングが詰められないらしい。
タイトルに「セッティングではない」と入れたのは、そういう理由もあるし、何種類もジェットを用意してベストの場所を探るわけでもないので、厳密にはセッティングじゃないよね。

ところどころ、新造パーツが並んでおり、ところどころ眩い(笑)。
フロートチャンバーに燃料を送り込み、キックを踏む。
エンジンは数発のキックで目が覚め、アイドリングもOK。
エアスクリューの戻しはマニュアル通りの1回転+半分。

ロードに繰り出すと、これがまた小気味よく走る。
これまでのグズつきがウソのように、信号待ちからの加速も悪くない。
ストップアンドゴーも思いのままで、2スト特有のカラカラした感覚が良い。
パワーバンドに入る途中も、谷に落ちることなく、スムーズに伸びていくし、あえてギアを1段あげて「いい加減な運転」を再現しても、リカバリーしてくれるあたり4ストっぽい(笑)。

実際、昔の2ストマシンみたいな乗り方は、道路交通法&倫理的にも難しい世の中なので、コミューターとして気軽に乗ってもよし、パワーバンドに入れてキンキンに回してもよし、と1粒で2度おいしい(古い)マシンに仕上がったんじゃないでしょうか。