Z1Rで2021年初の3ケタ走行 コバルトラインへ

バイクでぶらり

久しぶりに、紙の地図帳を買った。
バイク乗りにはお馴染みの『ツーリングマップル』だ。

…と自分で書いておきながら、ホントに「ライダーお馴染み」だろうか?
10年15年くらい前までなら、遠出の際はタンクバッグに挟めていたライダーが大勢いたかもしれない。
ところが、いまやスマホを指でスワイプするどころか「○○への道順教えて」と言えば、アプリが起動して、通行止めや渋滞を回避しながら最短ルートを教えてくれる時代だ。
『ツーリングマップル』を頼りに走るライダーは、今どれだけいるのだろう?

まるで「紙の地図を買うのは無駄じゃないのか」と言わんばかりの自問自答だが、無駄だと思うならツーリングマップルを買わなかった。

ひと昔もふた昔も前、電球式のマグライトをテントの天井に吊るし、薄暗い灯りの下で地図を開き、次の行き先を確かめる…そんな懐古趣味なことをやってみたくなったのか。
それとも、紙の地図をめくることで、旅人に戻れるような気がしたのか。
そのあたりは、まだモヤモヤしているのが正直なところだ。

では、何処へ向かうべきか。
何処へ向かいたいのか。

何年もバイクで遠くへ出かけることはなく、一方、クルマや飛行機ではここ数年、日本中あちこちへ出掛けてきたから「未知の場所」へ向かう高揚感はない。
考えていても仕方ないので、パラパラ漫画の要領でページを高速でめくり、指を差し込んだところへ行くことにした。
ツーリングマップルは東北版なので、青森の最果てで停まる可能性もあるが、あまりにも遠い場所ならやり直しても構わない(笑)。
そんなゆるい感じで試してみたら、指が停めたページは『女川町』だった。

意外に近い…もう1回だけやり直してみるか。
早速ズルをしてみたが、またも停まったページは女川。
これは、もうそこへ行けということなのだろう。

女川町は宮城県の北部に位置する海沿いの街で、小高い山に挟まれた入江が特徴だ。
そのせいで東日本大震災では、津波が丘にまで押し寄せ、街は大きな被害を受けた。
今でも覚えているが、隣の石巻市へ繋がる海沿いの峠道の途中には、小さな漁船がひっくり返っており、津波がどれだけ凄まじいものだったかを伝えていた。

いまは復興も進み、新しい商店街『シーパルピア女川』は、観光客を呼び込むのにも成功している。
港町ではお馴染みの海産物を食べる、買う、だけではなく、GLIDE GARAGE (ギター製作・チューニング)といった変わり種のテナントもあるので、楽しみ方はイロイロ。
数年前に訪れた時も、楽しい時間を過ごした記憶がある。

久しぶりに商店街を回ってみようと思ったが…
宮城県では、新型コロナウィルスの感染者数が増加したことから「まん延防止等重点措置」が実施されている。
自分が感染しても良くないが、既に自分が感染者でウィルスをバラまくことになったら、なおのこと大変だ。
今回は中心部をあきらめ、女川町と石巻市を結ぶ「コバルトライン」を目指すことに。

20年くらい前「ちょっとそこまで」という感覚で走りに行くのはコバルトラインだった。
極寒の正月、軍用コートとチャップスを履いてガタガタ震えながら、コバルトラインを走っていたこともあったし、峠道の練習のために通ったこともあった。
久しぶりに走るワインディングは、どう感じるだろうか。
懐かしい旧友に再会するような期待と不安を胸に、マシンを走らせる。

自宅を出発したら「松島や、ああ松島や」の松島町に入り、ここはあえて海っぺりではなく内陸の田んぼ道を走りながら鳴瀬奥松島ICを目指す。
ここから先は無料で走れるので、ここから北上するライダー、ドライバーが多いのだが、一般道にはバイクの姿はほとんどない。
バイクを見かけたのは、三陸自動車道に乗ってからだった。

合流で出くわしたスーパースポーツの後ろにくっついて行こうと思ったら、速い、速い(笑)。
あっという間に見えなくなったけど、160km/hは出てたんじゃないか?
今のバイクはすげェな。
TM38-MJNも6000RPMから、さらにモリモリしてくる様子だったが、ここから先は自主規制。
過去に石巻で実績を認められ、検察庁で表彰され、なかなかの金額を納税する権利をもらったので(笑)。

石巻河南ICを降りたら、牧山トンネル経由で石巻港方面へ。
海側に出てもいいのだが、こっちは帰り道に使うのでトンネルを抜けた直後に左折、住宅街を通ってショートカットっぽく渡波(わたのは)へ抜ける。
イオンの前、国道398号線を左折すると女川方面へ、右折すると前の牡鹿町からコバルトラインに入れる。
どちらかというと、女川から入る方が好きなので左折して、万石浦を右手に見ながら女川を目指す。
万石浦では橋梁工事の真っ最中で、万石浦をまたぐ大きな道が出来るらしい。
湾が視界から消えると、いよいよコバルトラインの入り口。

タイヤをミシュランのパイロットアクティブにしたせいか、軽快な感じ。
柔らかくネバーっと地面にひっつく感じではなく、空気圧をパンパンにして硬くした自転車でヒラヒラと走っているようなイメージ。
ネバーっとグリップさせようにも、昨晩の豪雨でところどころが冠水したり、山からの水が染み出していたし、ところどころに枝が散乱していたので、かなり安全マージンを取って走った。

週末ともなると、スーパースポーツからビッグネイキッドまで、沢山のライダーがコバルトラインを走っているのだが、バイクの姿は見かけなかった。
太平洋を一望できる大六天駐車場にも誰も居なくて、クルマもほとんど見かけることは無かった。
貸し切り状態でコバルトラインを満喫、ノンビリ景色を眺めながら走っていると、風も少し和らいできて、あっという間に鮎川港に到着。

鮎川港も、かつては週末ともなれば観光客で大賑わい、特にここから金華山や網地島へ渡る船が出ているので、たくさんの人でごった返しているのだが…
新しくできた「ホエールタウンおしか」の周りも、まるで休業日のテーマパークに来てしまったように静まり返っている。
特段、やることもないので、写真を撮った後は再びエンジンに火を入れて、石巻中心部へ向かう。
海岸沿いの道も、ほとんどガラガラ。
牡鹿半島の根元まで辿り着いた頃、何台かのクルマやバイクが現れ始めた。
みんな、スタートが遅いだけ?

帰りは石巻の漁港や水産加工団地をまたぐ幹線道路を通ってみた。
道路は盛り土でかさ上げされ、何だか不思議な感じだ。
日和大橋を渡ろうとした時、魚の腐ったような異臭が鼻を突いた。
このニオイだけは、震災前と変わらない(笑)。
東松島へ抜ける国道45号線にぶつかったところで給油。
ギリギリ満タンまで入れてみたが、どうやらリッター18kmくらい走っている。
オーストラリアを走っていた頃、約300kmの距離を無給油で走らなければならない区間があり、5速3000rpmで抑えて走ってリッター20kmを実現したことがある。
II型のタンクは20リットル入ることになっているので、TM38-MJNのZ1Rでラフに走ってもリッター18くらいは走ったのは驚き。
記憶の中では12とか13のイメージだったのだ。

スタンドを出て走り出したら、途端にトイレに行きたくなった。
牡鹿半島を抜ける頃、自販機でコーヒーをがぶ飲みしたからだろうか(笑)。
どちらにせよ、この辺からまた三陸自動車道に入って、帰り道はETCのテストをしておく予定だったから丁度よかったのかも。

三陸自動車道に乗ると、それなりにクルマが往来しているのが見えるので、不要不急の外出を避ける、というほどではないのかも…

ETCも問題なく作動したので、昼飯の時間帯に帰宅。
9:00に出発して12:00到着、走行距離は160kmだから、やや駆け足だったかも。

昼ご飯は塩釜市内の竹屋。
安定の街中華。

とかいってたら、注文していたスモークシールドが到着。
ちょっと遅かった(笑)。
このまま次の週末を待つのも悔しいので、ササっとシールドを組み換え。

ちょっと分かりづらいけど、出発時が85,166kmで帰宅時が85,326km。
本日の走行距離は160km。