2024年11月01日 Z1Rで国道を端から端まで走るツーリング:国道341号線 後編(秋田県鹿角市・八幡平)

ぶらりバイクの旅

341号線の旅、再開

寝たり起きたりを繰り返して、完全に起きたのは6時。
やや曇っているかと思われた空も日が昇る頃には、すっかり快晴に。
秋になってから自分のいるところは雨が続いていたので、ひと安心。
青空を確認したら朝飯の準備。
本来なら写真映えする朝食をつくるべきなのかもしれないが、ひと通り経験すると朝飯くらいは手早く済ませたい、となる。
即席袋めんに生卵を落として、おしまい(笑)。

まあ、でもコーヒーくらいは美味しいものを、ということで家から持ってきたコーヒーを淹れる。

コーヒーとラーメンを手際よくつくるはずが、ガスの圧があがらずストーブの炎がとろ火に。
晩秋の時期はハイパワーガスかガソリンストーブがいいのかも。

テントサイトにバイクを乗り入れ出来ないのと、積載用のコンテナやらバッグを一新したことで効率よく荷物をまとめらず、結局田沢湖キャンプ場をスタートしたのが8時30分(笑)。
片づけ始めたら30分以内には、荷物をくくりつけたいね。

田沢湖から341号線はすぐなので、迷うことはないでしょう。
ピークは過ぎたのかもしれないけど、木々の色はまだまだ楽しませてくれる。

何回も言うんだけど、道路の脇を川が流れている風景って本当に好きなのよ。
古くから河川に沿うようにして道を作っているから、こういう景色が多いのは当たり前なんだろうけど、心が和むんですよ。

国道341号線 ゴール

ピーク時には大混雑しそうな道も、今日は独り占めに近い状態。
でも、気温は上がりきっておらず、オーバーパンツ無しでは寒いと思われる。

紅葉のトンネルがまばゆい

八幡平の山々を見上げるように341号線を進んでいくと、途中でアスピーテラインに折れる道に出会う。
実はここを曲がったところにあるキャンプ場で宿泊予定だったのだが、今シーズンの営業は10月28日までだった。
いずれリベンジしたいところ。

この辺りまで来ると国道341号線も終盤。
ワインディングロードを降りること20分、10時ごろ国道341号線の終点までたどり着いた。
スタート地点と同様、終点も普通の交差点なので少し離れたところから撮影。

鹿角市内で給油した後、どちらに進むか考える。
本当なら、奥入瀬渓流の紅葉を見たかったのだが、今日中に帰宅することを考えると非現実的。
なので、ちょっと不格好だけど、もう一度341号線を戻ってアスピーテラインを走ることに。

アスピーテラインを走ってみる

アスピーテラインは国道341号線から分岐、八幡平を東西に横切るようにして岩手山の北麓へ抜けるワインディングロード。
最高到達点のレストハウスから30分ほど歩けば、八幡平の山頂。
今回は時間の都合上、登頂を断念。
せっかく紅葉していただけに勿体なかったかも。
隣県だし、いくつか取りこぼしておいた方が、次に来る楽しみになるだろうし。

写真では1割も魅力を伝えきれないだろうけど、個人的には長野県のビーナスラインに匹敵する美しさじゃないのか?と正直、うれしい誤算。
東北在住者にはビーナスラインまで行くのはかなり骨が折れるが、八幡平なら日帰りツーリングでも不可能じゃないし。

盛岡市内から遠野へ

アスピーテラインを降りて、東北自動車道あたりまでやってくると気温もグッと上昇する。
オーバーパンツを脱いで、今度は遠野を目指す。
人っ気のない道路ばかり走ってきたせいか、盛岡市内の混雑っぷりは異世界…いや、正確には現実に引き戻される、という感覚か。
荷物を満載したバイクで日常生活を送る人々の車列に並んでいると、気恥ずかしささえ感じる。
さっさと街中を抜けて、国道396号線を南下する。
南に進むにつれて、だんだんと景色も「日本の原風景」といった感じに。

盛岡市内から1時間半ほど走ったところで、やっと遠野に到着。

まずは「道の駅遠野風の丘」にて、お土産を物色。
ご当地物産の販売や飲食店だけでなく、いろいろなイベントを開催しているのでいつも混雑しているイメージがある。
この日も平日でランチタイムを外しているのに、お客さんでにぎわっていた。
ここで昼ご飯を食べてもよいのだが、実は遠野には狙っている店があった。
道の駅から国道283号線を遠野の街へ向かって走り、途中で路地に入ったところ、住宅街にあるお店だ。

こんなところに、そんな店あるの?と思って進んでいくと、突然姿を現す。
北海道並みにジンギスカン消費量の多い遠野界隈の名店だという。

インドカレー屋でも、いつもマトンカレーを食べるマトン好きとしては、マトンモモ定食を頼むしかないでしょう。
ご飯、みそ汁などがついて1,380円だからリーズナブル。

独特の形状をしたジンギスカン鍋で焼く肉が、実に旨い。
本当ならラムチョップも食べてみたかったのだが、さすがに昼ご飯には豪華すぎる。
またの機会に取っておくことに。

旅の終わりは、三陸道

旅の締めくくりは、遠野から海岸へ抜けて三陸沿岸道路を仙台方面へ。
ICに乗った時は、まだ薄暗い感じだったけど、高速を降りた頃には真っ暗に。
夕方の5時前でも夜と同じなのが、11月なのだ。
暗くなるだけならまだしも、冷え込みがきつくなってきたり、ほかの車両からの視認性も悪くなる。
計画は無理なく。

今日の走行距離は423km。
2日間で約777km。
何度も言うけど、無傷で帰宅することが最大の価値だ。

おまけ:旅の装備

振り分けバッグ

四半世紀以上ぶりに復活した振り分けバッグ。
オーストラリア一周ツーリング時には重宝したのだが、もう日本では使わないだろうとバックパッカーに寄付してきた。

これの便利なところは、テント内に持っていくまでもない装備…たとえば、調理器具、工具などを収納したままにしておける。
パニアケースを使っているのと同じ便利さがある。
また、万が一、転倒した時に振り分けバッグがクッションになって車体や身体を守ってくれることもある。
オーストラリアでも何度か転倒したり、崖下に落ちても助かったのは振り分けバッグがあったからだと信じている。

収納ケース

数年前からホームセンターで購入したものを使っていたが、収納性が悪かったので買いなおし。
これだとテントも冬用寝袋も収納可能だが、衣類はあまり多く入れられないかも。
今回、テントは外にくくりつけた。
ケースはラッシングベルトで固定するのだが、万が一バックルに不具合が出てもベルトが緩まないよう、穴を開けてハトメで加工。
カラビナなどで2か所バックアップを取れるようにしておいた。
キャリアが外れない限り、ケースも外れないだろう。
写真のどこかに写っているかもしれないが、ケースの後ろと両サイドには反射板を貼り付けて夜間の視認性をアップ。

リアキャリア

キャリアだけでなく、テーブルにも椅子にもなる優れモノ(自画自賛)。
4点マウントから6点マウントにグレードアップ、さらに補強で剛性アップ。

サイドスタンドプレート

不整地にバイクを停めるとスタンドがどんどんめり込んでいく経験、あるでしょう?
特にキャンプ場で。
いつもはその辺に落ちてる石とか木で代用するのだけど、今回はプレートを自作。
なんのことはない、家にあった木片にすべり止め効果のあるラバースプレーで塗装しただけ。

実際に使うとこんな感じ。
黄色のチェーンは何ですか?という話になるんだけど、これがないと跨った後に回収できない(笑)。
チェーンの端をつかんで跨り、引っ張れば手元にプレートが来る、というわけ。
車体に傷がつかないようプラスチック製のチェーンにしたのと、忘れ防止のため目立つ色を選んだ。
もうひとつ、優れているのが磁石でくっつく、というところ。

いまひとつ、感じが伝わらないけど…ジルコニウム磁石を埋め込んでいるので、スチール製のスタンドにくっついてくれる。
で、回収した後も、タンクにくっつけることもできる。

ツーリングネット

某タロウのネットを使っていたんだけど、加水分解というか経年劣化で寿命は2年程度。
年に何回かしかロンツーいかないし、使わない時は直射日光当たらないところに置いてるんだけど、2年とかそんなもので使えなくなる。
今回、TANAXのネットにしたけど、フックが金属製でサブフックがついているので使い勝手よい。
長持ちしてくれるといいんだけど。

服装

やや備忘録的に。
今回、最高気温が17℃、最低気温5℃を想定して服装を選んだ。
もはやレザーは不可なので、下着も長袖で暖かい機能をもつヤツ。
そのうえにダウンベスト、そしてフリース。
ネックウォーマーをつけて、上着は化繊とダウンの混ざったヤツ。
ボトムは暖か加工のジーンズとオーバーパンツ。
念のため、冬用グローブとカイロをたくさん用意したけど、使わずに済んだ。
この時期の服装選びが本当に難しい。
そして、そういう服を着てるくせにいうんだけど、アウターはフードが要らない。
速度が上がるほど、頭が後ろに持っていかれてしまう(笑)。