2010年6月14日 クラッチリレーズ変更

ここが更新されない=平穏無事であることであります。 自分にとっては、とてもよいことであるのでしょうが、ここを楽しみにしてくれている方々にとっては「更新が止まった」「ネタが尽きた」ということになるわけで…
 
ホント、おかげさまでOH後のトラブルは皆無といっていいでしょう。
ややキャブセッティングに課題を残しているものの、何かがおかしくて困っていることはございません。
ありがたや、ありがたや。

とか言っていたら、トラブルが発生。
マシンにではなく、自分に(笑)。

クラッチを握る左手が30分も街乗りしていると、手首が痛くなってくる。
運動不足が原因かと、握力を鍛える定番のアレ(名前分かりません)を使ってみたりしたんだけど、その時は痛くならない。
クラッチを握るとダメみたい。
特に親指から来ている筋に痛みが走る。
はじめて気づいたのは、ここから1時間くらい離れたZのお師匠宅へ行った時。
ちょうど着いた頃に痛み出した。その時は「ちゃんと油ささないと、重くなってるじゃん」みたいな話で終わったんだけどね。
数ヶ月前、マシンがシェイクダウンして、ナラシている間にも違和感が。

不思議なことに、クライミングやっている間は大丈夫。
あれだって、ヘタクソですけど、いや、ヘタクソであるがゆえに、すぐに腕がパンパンになる。クライミング、つかむというより、指で引っ掛けるんですが、ヘタレは力任せにホールドを握っちゃう。
なので、すぐに握力が無くなっちゃう。
 
おかしい、おかしいといってもクラッチを握る動作が左手にダメージを与えているのは事実。
対策を考えなければなりません。

一番手っ取り早いのが、油圧クラッチ化。
でも、高い。1万円とか2万円では済まないうえ、どうせまたマスターシリンダーがカウルに干渉して…という地獄を見るに決まっている。
おまけに、あれですよ。クラッチカバーを取っ払わなくちゃいけなくなるので「いかにも油圧クラッチ」になる。
雑誌に登場するような、ギンギンにいじったマシンなら似合うかもしれないけど。
 
雑誌といえば、ショックなことが。
あの「Mr.BIKE」が35年の歴史に幕を下ろす時がきたのだ。
一応、休刊という形だが、こんなご時世だから「復活」が簡単ではない。
ミスターバイクは「空冷Zとの戦い」の母体でもある「オーストラリアよりZイズムをこめて」が連載されていた雑誌。
大変思い入れがあったのは、言うまでもない。

数あるバイク雑誌の中で、ミスターバイクはバイクそのものではなく、バイク乗りへ焦点を合わせた希有な雑誌である(と、思う。個人的には)。
あの頃のミスターバイクは、ファンのバッシングを覚悟して書くが、バイク雑誌としては「まったくの役立たず」だった。
新車情報などは掲載していたが、それ はバイク雑誌としてカテゴライズされるためのコンテンツだ。
バイク的にいえば、それこそ車検が通るための「最低限の装備、保安部品」のようなものだ。
よって、バイク雑誌としての1円当たりの機能性は、どう考えても他誌に 軍配があがる。

では、限られていたページ数で真の作り手「東京エディターズ」の方々は何をやっていたのか。
エキパイの熱で焼き肉は出来るか、といったお笑いバラ エティー番組のネタのような記事が目立っていたが、それだけじゃない。
柳原美佳氏のシリアス硬派路線のルポ、ほかのジャーナリストは絶対に書かない(書けない)佐藤信哉氏の分かりやすいインプレなどが掲載されていた。
見当はずれだったら申し訳ないが、バイクそのものに焦点を合わせていた雑誌が多い中、ミスターバイクはバイクに乗る人、すなわちライダーにフォーカスして いたのではないか。

もっといえば、バイクに乗ってなくたっていいじゃない、バイクというキーワードで集まって、楽しめればそれでいいじゃないか、とさえ言っているようだっ た。
作り手の楽しさが伝わる、そんな雑誌だった。
だから、発売日にはドキドキワクワクしたし、買った後は隅から隅まで読んでいた。
 
ところが、ある時、誌面がガラリと変わった。
キッカケというか原因になったのが、編集部内の人事異動である(断言はできないが、読者の大半はそう思っていた)。
どうも、それ以降「つまらない」というレッテルが張られてしまい、悪い方、悪い方へ流れて行った気がする。
 
たしかに「前任者が確立した、バイク雑誌には無いおもしろさ」が、そこかしこに見受けられた。
ところが、「ミスターバイク=おもしろくて変わった雑誌」というイメージ、あるいは「面白い誌面=ミスターバイク」というロジックにとらわれすぎていた気がする。
 
音楽に例えていうと、全盛期のミスターバイクは「ロック」だったと思う。
誰も聞いたことのない、誰もやったことのない、オーディエンスを驚かせ、ドキドキワクワクさせるような音楽。
それが、ロックであり、決してスリーコードを8ビートで刻むのがロックなのではない。
ロックっぽいよね、と例えられたら、それはすでにロックではない。

ミスターバイクも同じように、ミスターバイク然としていたものの、そこには挑戦的、挑発的なコンテンツはなく、ミスターバイクとして確認できる雑誌があったに過ぎなかった。

一生懸命に誌面を作ってこられたスタッフには、失礼極まりない言い方かもしれないが、愛してやまないからこそ、そうも言いたくなるのだ。
7月には、WEB上で復活するとのことなので、あの頃のミスターバイクが帰ってくることを切に願っている。

と、まあ御約束のようにそれましたので、話を戻すと、とにかく安くて効果的な手法で解決しなければならない。
油圧が無理なら…と候補にあがったのは、毎度毎度のPMC。
PMCから発売されている「イージークラッチキット」をポン付け装着するのがいいのではないか、と。
それでも実勢価格で1万円くらいで、予算オーバーであることは言うまでもない。

しかも、ネットでは「マシになりました」「なんとなく軽くなった気がする」というような微妙なコメントが多数。
「やっぱ1万円払ってみるもんだね。こんなにも軽くなるなんて!」とかね、それくらい書いてほしいわけじゃない?買う方としては。
それに、どんだけ握力がある人(ない人)なのかも分からないし。
 
あれこれ悩んでいたら、Zの神様から「空冷GPZのパーツを装着するがよい」と神託が下ったではありませんか!
半分ホントで半分冗談ですが、Zの神様ならぬZの師匠から教わったのです。
そーいや、お師匠のZはクラッチがエラく軽かった気が…

お師匠いわく、後期型ZのクラッチレリーズはPMCのレリーズのようにボールベアリングが入っている。
さらにリレーズのストローク量が大きくなるため、少ない力で引っ張ることが出来る。
逆にいえば、PMCがそれをモディファイしたのだが。

とにかく、軽くなることには違いないらしいので、早速ヤフオク・サーフィンを開始。
割と簡単に手に入りました。だいたい4000円~5000円前後で手に入る。

「クラッチレリーズ」よりも「スプロケカバー」で検索するとよいみたい。
当たり前だけど、裏側にレリーズがくっついているかを確認してちょーだいね。

ここで気になるのは、違和感。
丸Zと角Zだと「似て非なるもの」という感じだけど、空冷GPZのエンジンは明らかに違う。
とってつけたような感じになったらイヤだなあと心配すると、お師匠が「オレのマシン、気付かなかったじゃん」と。
 
そーだ、そうだよ。
どこが変わってるんだ、とマジマジと見つめると、なるほど違いますな。
特にシフトレバーの根元が入るボルト穴が決定的。あと、レリーズ調整用の窓が台形だったりする。
でも、これは言われなければ分からないし、ここをしげしげと見つめて「ココ、違いますね」と片頬を歪めて笑うような人間とは、付き合いを考えた方がいい。

上記写真の解説。
黒く塗装しているけど、Z1R-II(Mk-2も同じ)のカバー。
シルバーの方がFXのエンジンに装着されたGPzのカバー。

ということは、ポンづけでイケる?と思ったら、世の中そんなに甘くはない。
微妙な違いが、ポン付けを許さない。

「こんなに似てるのにダメなんすか?」と師匠に聞くとアッサリ
「そう、ダメなのだよ」という返答。

Z1R-II(Mk-2)の方は、なめらかなアールが出てるけど、GPzのはエッジがある。これがフレームと干渉するので、ベビサンで削り落してやらなければならない。
 
もうひとつが、左下のボルト穴、一か所だけがクランクケースと合わないので、長穴加工してやる。
ホントに微妙なとこ…惜しいんだけど、合わないんですよ。
で、これをドリルで切削してやる。

してやる、って偉そうにいっても、やるのはオレじゃなくて、お師匠様です(笑)。
オレは「ほうほう」「なるほどねえ」とか不遜な態度で見てるだけ。

お師匠のエラいとこは、作業がものすごく丁寧。
先のベビサンぶった切りも、オレなら100%切りっぱなしだけど、ちゃんとキレイに仕上げてくれます。
それこそ、陰に隠れて見えないところまで。

並べると、違いがよく分かります ハンドドリルでは、加工は難しいかも…
加工が終わったので、取り付け開始。
と、その前にスプロケカバーを並べて比較してみる。
特に、よく見てほしいのが、ボルト穴の加工。長穴加工っていっても、ホントわずかでしょ?
裏側にすると、何とか確認出来ると思うけど。
パーツを車体に装着すると、ボルトの頭で全然見えなくなるので、バレにくいというわけです。

並べるとね、デザインが全然違うのが分かります。
それが許せない、て人は、素直にPMCのパーツを組み込んで下さい。
あ、でも、こんなパーツもありました。他のバイク屋さんでも、ノーマルスプロケカバーをつけたまま油圧化する、というキットを出してました。
いずれにせよ、高価ですが。

グリスを忘れずに… ホラね、違和感ないでしょ?
おかげさまで、これを装着してからは、左手の負担がだいぶ軽減されました。
あと、未確認情報だけど、Z650のレリーズは、ポン付けが可能という話も…ただ、現物見たわけじゃないので、その辺りは皆さんで確認のほど、よろしくお願いします。