本日は、いよいよエアーズ・ロックへ近づいてみる。
ところで、エアーズ・ロックという呼び名は入植した英国人によってつけられたもので、本来の呼び名はウルル。
ネイティブたるアボリジニの言葉だけど、深い意味はないらしい(ホントか?)。
確かにものすごい存在感なんだけど、キャンプ場の見晴らし台に登れば、いつでも好きな時に眺めることができるので、到着時ほどの感動はない(笑)。
オーストラリアを象徴する景色、場所ではあるけど、ここで何をするのか。
以前だと、てっぺんまで登ってみるのが主流だったが、アボリジニから「ここは我々にとって聖地なので登らないでほしい」と要望があり、2019年の10月下旬から完全に登攀禁止となるらしい。
ワタクシはというと、過去に登りました。
登ったから言えるのかもしれないけど、登っても大して何かがあるわけじゃなくて、ひたすら岩のスロープを登るだけ。
比較的角度がなだらかな箇所から、チェーンを頼りに登るとはいえ、転倒して滑落したらアウト。
木々も生えていないし、おそらく、地表までまっさかさま。
昔、登った時、小さな子供が怖くなって泣いていたけど、遮蔽物がなくて下界が丸見えだから、恐怖感をあおるのかも。
さらに、遮蔽物がないということで、上に行くにつれ、風も強くなる。
富士山登山でも問題視されてたけど、こういうメジャースポットに来る人って装備が貧相だったりする。
「そんなので登れるか!」という靴で来る人もいるでしょ。
ちなみに、当時のワタクシはというと、マシンに乗る時は爪先がスクウェアのロング・ブーツに真っ黒いプロテクターを装着していたから、マッド・マックスの世界観(笑)。
そのうえ、ダイネーゼのインナープロテクターも身につけていたもんだから、そりゃあイカつい。
プロテクターは転倒しても安心だったけど、脱いだり着たりが大変だったし、ただでさえ荷物が多いので、船便で日本へ送ってやりました(笑)。
で、普段、その辺を歩いたりするのに使っていたのが、コレ。
20年以上デザインがほとんど変わってませんけど、SIMPSONのクルーシューズ。ソールの減りは早いけど、フリクションが良いのでオススメです。
話を現代に戻そう(このパターンばかりで恐縮ですが)。
じゃあ、ウルル行ってどうすんの、ということになるわけですね。
基本的にウルル(エアーズ・ロック)は愛でるものだ、と。
富士山だって、遠くから見えるとテンションあがるでしょう。
飛行機だって必ず「左手に間もなく富士山が見えて参ります」とアナウンス入るじゃないですか。
なので、あちこちのLook outから見たらいいんですよ。
もちろん、そんなことじゃ気が済まないのが旅人です。
というわけで、我々は、まずウルルのふもとまで行ってみました。
わざとらしい前振りで申し訳ないですけど(笑)、とりあえず、何はともあれ、登山口の駐車場へ行ってみましょう。
登山口には、今日は登れません、登れます、のインフォメーションが出ております。
ちなみに、我々が行った時も登れませんでした。
理由は「嵐が来るから」だそうです。
こんなカンカン照りなのに、んなわけあるかい。
なんやかんや理由をつけて登らせたくないんだろう。
そんな風に思ったアナタ!
ワタクシと同じです…というのはウソです(笑)。
これがね、ずっと晴れだったらそう思ったけど。
ここんとこ、天気がおかしい。
砂漠のど真ん中で雷雨でしたからね。危なかったですよ。
危ないというのは雨のことね。
聞いてビックリしたんだけど、砂漠での死因はダントツで熱中症とか脱水症状などの「干からびて死ぬ」系だと思っていたら…
何と溺死が上位ランクイン。
んなアホな、と思うけど実話。
砂漠を歩いていると、確かに表面上はフカフカの砂で覆われているんだけど、その下は固い岩盤だったり、砂がギュっと詰まって石のようになっているのだそうだ。
雨が降っても染み込みづらいらしく、ということは、砂漠で雨が降ると、雨は地下に吸収されず、高い処からどんどん流れていくらしい。
すると鉄砲水になって襲いかかってくるのだそうな。
そういえば、マットの家に置いてあった植木鉢の皿に「子供たちがどっかの砂漠から集めてきた」という砂が入れてあった。
放置していただけでカチカチに固まっていたらしく、砂漠は表面の砂をとっぱらうと、こんな感じなのだろう。
もともと、登る計画ではなかったので、周辺を散策することに。
ただし、膝の悪いマットは遊歩道の途中で駐車場に引き返す。
我々はトレッキングコースの奥まで進んでみる。
ざっくりといえば、荒野にそびえる巨大な一枚岩だが、近づいてみると、麓(といっていいのか)には、木々が生えている。
ここだけ切り取れば、林の中をトレッキングしているようでもある。
また、ウルルは見る角度によっても表情が全然違う。
写真とか絵のモチーフになっている、誰もがよく知る「表側」ではなく、突然反対側から見せられたら「なんだこれ?」と思うかもしれませんな。
さらには泉やら、大昔に描かれた壁画があったり、登らずとも楽しめます。
アボリジニの歴史などを学ぶインフォメーションセンターもあり、実際に作品をつくっているアボリジニにも会えます。
我々が行った時には、ゴロゴロと寝てたけど(笑)。
それにしても、ウルルはオーストラリアを象徴する観光名所だけあって、オフ・シーズンとはいえ、たくさんの人が来ている。
どこから来た人たちか分からないけど、すれ違うたび、たいてい「ハロー」とあいさつをしてくれる。
ところが、アジア人、多分、日本人や中華系の連中、こいつらが全然挨拶しやがらない。
そこで、どれだけ挨拶を返してくれるか、すれ違う観光客全員に「ハロー」「ハーイ」をやってみることにした。
全員というのは言い過ぎで、ハローと言った隙に、反対側を通る人には言えなかったりするんだけど(笑)。
まあ、とにかく、できるだけ沢山の観光客に挨拶をしてみたわけだ。
欧米人、欧米に住んでいるのか分からんけど、いわゆるアングロ・サクソンとか、彫りの深い顔立ちの人たち。
これは、ほぼ100%挨拶を返してくれる。
あるいは、向こうから微笑んで「ハロー」と言ってくれる。
ところが、アジア人。
日本人、中華系、韓国人だろうが、こいつらは、本当にダメ(笑)。
そういう生活風習じゃないのは知ってるけど(笑)。
別に「うるせえな、お前ェなんか知らねえよ」と思ってるわけじゃないんだろうけど。
アルカイック・スマイルでもいいから、愛想よくした方が絶対に良いと思います。
でもなー日本人の女の子が「ハロー」とか「ハーイ」とか言っちゃうと勘違いする野郎もいるからね。
勘違いじゃなくても、向こうは最初っからその気マンマンなのに、日本人の女の子たちは、気が弱いからハッキリNOと言えない。
日本の野郎には「あっち行けよカス」とか言えるのに。
さすがに40度近くの炎天下、ひたすら歩くわけにもいかないので、いったん撤収。
午後から、キングス・キャニオンかマウント・オルガでも良かったんだけど、暑さには勝てず。
日暮れを狙って、ウルルの撮影に行こう、ということになったのだが、午後になってから天候が不安定に。
雨がザーザー降ってきたり、風が強くなってきたり。
なるほど、これでウルルに登っていたらエラいことになりますわな。
随分前、マルチピッチ(クライミング用語。長い登攀コースを何箇所かに区切って登る。アメリカのヨセミテなんかは、とてつもなく長いというか高いので、絶壁の途中で寝泊まりする)の途中でメチャクチャ雨が降ってきて、前にも後ろにも進めなくなって、しんどい思いをしたことがある。
なので、ゲートを閉じていたのはナイス判断でしょう。
夕方、またもインスタ映えを狙った「サンセット・ウルル」を撮影したかったんだけど、全然ダメ。
そのかわり、普通ならあり得ないような光景が。
夜はエアーズロックリゾートでレストラン。
メニューはこんな感じですけど、マット氏は非常に嘆いていました。
何度目かの「Dissapointed」発言です(笑)。
我々が頼んだのは、そんなに酷くなかったですけど、まあその程度。
まあ、こんなものだよね、という感じです。
夜になったら、またも土砂降り。
いったい、どうなっているんでしょう…
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