2022年01月16日 Z1Rで走る冬の道

バイクでぶらり

MIKUNI TMキャブ(YOSHIMURA MJN搭載)がようやく元通りになった。
動くことはガレージで確認したものの、実用領域まで回復したかは不明。
こればかりは、一定の距離を走らないと何とも言えない。
気温が5℃以上あるということで、路上テスト開始。

と、その前に…この寒さでエンジンが始動するか。
昨シーズンまで搭載していた鉛バッテリーは一瞬で目覚めたのだが、リチウムフェライトバッテリーに変えてから初めてのシーズン。

気温が上がらない冬期間は、とある「儀式」を経てからでないと力を発揮しないという。
実際、どんなものだろうか。
セルを回してみると、クランキングが弱くて、鉛バッテリーなら間違いなく補充電したくなるところ。
しかし、あちこちのサイトでも書かれているが、ここで臆することなく灯火類などを使用して、バッテリーを使用してやる…ほかのサイトの言葉を借りれば「活性化」というらしいのだが、この儀式を行うことでバッテリーが通常通りに働いてくれるらしい。

エンジンやキャブなら「暖気」という理屈が分からないでもないが、電池で活性化という何とも抽象的な言い回しで片付けるのはどうなのだろう。

半信半疑ながら、ライトやハザードをつけてやる。
その間にもセルを回してやるが、スターターモーターの力が強くなったようには思えない。
「ヤバイ、そろそろバッテリーが上がるぞ」
と、充電器の準備をしようとしたら、モーターの勢いが強くなり、チョークを引いたエンジンに火が入った。
何だか怪しげなトリックやオカルトじみているが、実際に火が入ったのだから良しとすべきか…
幸い、この道のプロフェッショナルたちと知り合う機会があったので、近いうちに真相を聞いてみたい。

火が入ったところで、キャブよりも気になっていたのが、クラッチレリーズ。
試行錯誤の末、Gpz1100のパーツを組み込んだのだが(PMCのイージークラッチキットと同じ原理)、他所でもいわれている通り、冷間時にはスムーズにクラッチが切れてギアが入るのに、エンジンが暖まるとギアが入らない、ニュートラルに戻らない、という症状が。
先日、調整のためにスプロケットカバーを開けたのだが、やはり不安は的中。

10分そこそこ走っただけでニュートラルに入らなくなった(走行時は各ギアに入る)。
いったん帰宅して、ほんの少しだけテンションを強めにしてやると、症状は治まった。
ただ、レバーのタッチが重くなったので、イージーさは半減。
それでも純正パーツより軽いけど。

キャブも走り出しは低回転~中回転、つまり停止状態から3速くらいに繋ぐあたりで、ギクシャクとした感じになる。
1気筒だけミスファイアも起きている。
もう一度、キャブを開けるか、PS(パイロットスクリュー)の微調整が必要だろうか、と思ったのだが、しばらく走り出しているうち、スムーズさを取り戻してきた。

25年近くテストコースとして使っている海っぺりの道を走ろうとしたが、トンガの海底火山爆発で深夜から津波警報が発令され、スマホはアラートが鳴りやまず、街にはサイレンが鳴り響いた。
電車も始発からストップしたし、海沿いは海岸で予定されていたイベントも中止、スーパーや飲食店も軒並み閉店。
そんな中、海沿いを呑気に走っていたら怒られる…だけじゃなくて、本当に危険だから、警報・注意報が解除されるまでは近づかないでおく。

かわりに選んだのが山沿いのワインディング。
ここも走りやすくて好きなのだが、いかんせん、この季節は寒い。
おそらく残雪も自宅付近よりは多いだろう。

ご覧の通り、道路の隅には雪が残っており、シールド越しに吹き込む風も冷たい。

路面温度も0℃とかその辺なのだろうから、運転も慎重になる。
天気予報では5℃以上とはいっていたけど、曇天模様で風は冷たい。
ダウンを着て、オーバーパンツを履いているので四肢はそれほど寒くないのだが、顔に当たる風だけはどんどん冷たくなっていく。
年末年始、宗谷岬をアタックするライダーは、どうやって寒さ対策をしているのだろうね?

遠くに雪山、両隣に雪が積もった田畑を見ながら走っていると、どんどん寒さが増してくる。
さすがにこれ以上、北へ向かったら路面も怪しいので途中で自宅方面へ南下。
50km走って様子をみたけど、クラッチレリーズもキャブも問題なし。

問題なのは気温だけ。
3月くらいにならないと、まともには走れないだろうな…
というわけで、しばらくお休みしそうな感じ。