タイトルの通り、今回はアナログの燃料計をデジタル化しようという試みです。
電圧計をリファインした頃から構想はあったんだけど、優先順位が低かったので手つかずのまま。
どんなのがいいか物色していて、見つけたのがSP武川の汎用燃料計。
コンパクトLCDフューエルメーター
サイズの確認
話は前後しますけど、こういうのは購入してから「サイズが合わない」と大騒ぎしても後の祭りなので、購入前にしっかりと採寸するのが大事。
1~2mmくらい大丈夫でしょう…と思ってはいけない。
こういう小さいパーツの差は、たとえ1mmでも結構大きい。
おおよそ問題なさそう、問題があってもどうにかできそう、と思ってから発注しましょう。
開封の儀と取り付け作業
大丈夫そうだったので購入。
続けて、メーターパネルを外していきます。
インジケーターのカバーを外すと、球に直接アクセスできる仕様。
だが、ゴムのブッシュでやんわりとはまっているだけだから、この状態で球の交換は非常に困難。
このパネルも今や貴重品。
大昔、オーストラリアで崖から落ちた時、メチャクチャになってしまいました。
これは帰国してから買った純正品…1990年代は未だ純正品がたくさん売っていましたな。
剥き出しになった内部。
開けてみて思い出したが、4つのインジケーターを再度パネルに戻すのは至難の技。
大丈夫だろうか。
燃料計を摘出。
黒いブーツがついた配線は青と黒/黄なので、照明とアースなので、他のメーター球と同じ。
茶色は電源(ACC)、黄色っぽいのが燃料計のセンサーと直結。
ピンク色の燃料ホースは絶縁体のつもり(笑)。
何故なら端子が剥き出し仕様だから。
純正だとブーツか何かついてる?
もはや覚えてすらいないけど、すごいつくり。
おまけに、この小さなナットが曲者
車両で使うサイズじゃない(笑)。
ラバーのカバーも小さなナットで止まっている…
せめて8mmにしてほしいけど、しょっちゅう開ける場所じゃないので、受入れるしかない。
摘出した燃料計。
25年間ありがとうございました。
ちなみに、動いていないわけじゃないので、綺麗に掃除して飾っておきましょうか。
引っこ抜いた跡。
ハイビームの電球が切れていたので、ついでに交換。
20年近く前に購入した12Vのスタンレー電球が、まだ半分くらい残ってる。
この電球こそLEDにしたらいいのにね。
フライング気味だけど、完成予想図。
窓にピッタリのサイズでしょう?
持続可能な何とかを目指すなら、こういう細かいところも共通サイズにしていってくれると、面倒くさがりなDIYライダーにはありがたいわけです。
ここから先はメーターの固定方法をどうするか、考えないといけない。
イカした素材も、器具もないDIYサンメカにとって、できるだけポンづけに近いやり方で取り付けたい。
ちなみに電圧計をつけた時は、これ。
スプレーの蓋を流用。
というわけで、今回も…棚にあった消臭剤スプレー
動作確認
サイズ的には申し分ありませんが…
「こうやって貧乏くさいパーツでバイクをカスタムしていると、売値がどんどん下がっていくよ」
と言われたかどうかは別として、ちょっと見た目がアレなので別のモノにします。
といっても、どうせここは見えないんだけどね。
そんなことよりも、大事なのは動作確認
洗濯ばさみで配線を繋いでスイッチオン。
無事に表示されました!
さあ、ここからが大変。
燃料計を設定しなければなりません。
そもそも、燃料計がどうやって残量を表示させているのか。
現行車両はどうなっているか分からんけど、ガソリンタンクの内部にフロート(浮き)が入っていて、これがガソリンの量に応じて上下する。
センサーは可変抵抗器がついてて、フロートが上がり切れば抵抗値が最小になり、フロートが沈み込めば抵抗値が最大になる。
Z1Rの場合は、こんな感じ。
満タンで0.5~5.5Ω、空で102~118Ω。
前に計測した時は規定値に収まっていたのだが、はたして今回はどうでしょう…
これが満タン時。
ガソリンを抜いて、空の状態で抵抗値を再計測。
127.6Ωになっている。
この値を燃料計に入力してやると、それを読み取ってナンボ入っているかを指し示してくれるのだが…
おそらく、燃料センサー(部品名は、フューエル・ゲージ・センダー)の可変抵抗がおかしいことになっているのでは。
そのせいで、空なのに満タン表示になったり、何やらおかしい感じ。
これ、本当は配線とか設置を終わらせてから、コツコツやりたいんだけど、設定用のボタンが画面のすぐ脇についているから、組みつける前にやらんとアクセスできないという…
コンパクトLCDフューエルメーターは抵抗値を設定しないと使えない。
が、マニュアルの表現がちょっと分かりづらい。
簡単に言えば、4ケタなので1番左側の値が1000の位。
設定できるのは1~1500Ωまでだけど、小数点以下は無いので満タン時8.6Ωなら8か9に合わせる。
この作業がチマチマと時間がかかる。
配線加工
でも、飽きっぽいので「とりあえず組みつけからやろう」ということに(笑)。
使用するサブハーネスを引っ張り出して、ちょん切ってやる。
製品にはギボシ端子が付属しているけど、3本だの4本だの使う時はカプラが良いかと。
大きいのは収納性が悪いので、かさばらない小さいものを。
車体側を取り付けたら、製品側を。
そうそう間違えることは無いと思うけど、違うこと考えながら作業すると、配線の位置を間違えてしまうことも。
このくらい小さいカプラだと、やり直すのがエラい大変なのでよく確認しましょう。
相変わらずチキってハーネスを長めにしてますけど、本来はジャストサイズが良いです。
そして、実は端子をカシメる時、やや汚くなってしまいました(涙)。
悪い工具じゃなかったんだけど、そろそろガタがきてるので買い替えます。
配線を終わらせたらマウント加工。
黒いスプレーのフタを用意して、リジットを少し抑制するためクッションシートを貼り付ける。
こんな感じで全面に貼り付けてやる。
高さを調整して極端にテンションがかからないよう、うまいこと高さを調整してやる。
無事、コンパクトLCDフューエルメーターがおさまりました。
表示も全く問題なし。
で、実際走り出してみると、走行中にフロートが上下するせいか、これをつぶさに読み取ってしまう。
アナログの燃料計もそうなんだけど、それがイマイチ信用できないというか…
イキオイでやってしまったけど、多分、ちゃんと動作させるためには燃料センサーを新調しないとダメなんじゃないだろうか…それで、設定も活きるというものではないかと…
不人気車なうえ、カスタムしている方々はインジケーター取っ払ってしまっているので、少しも参考にならない作例になりました(笑)。