2022年10月01日 Z1Rの燃料計をデジタル化

Z1R-II

タイトルの通り、今回はアナログの燃料計をデジタル化しようという試みです。
電圧計をリファインした頃から構想はあったんだけど、優先順位が低かったので手つかずのまま。
どんなのがいいか物色していて、見つけたのがSP武川の汎用燃料計。
コンパクトLCDフューエルメーター

サイズの確認

話は前後しますけど、こういうのは購入してから「サイズが合わない」と大騒ぎしても後の祭りなので、購入前にしっかりと採寸するのが大事。

1~2mmくらい大丈夫でしょう…と思ってはいけない。
こういう小さいパーツの差は、たとえ1mmでも結構大きい。
おおよそ問題なさそう、問題があってもどうにかできそう、と思ってから発注しましょう。

開封の儀と取り付け作業

大丈夫そうだったので購入。
続けて、メーターパネルを外していきます。

インジケーターのカバーを外すと、球に直接アクセスできる仕様。
だが、ゴムのブッシュでやんわりとはまっているだけだから、この状態で球の交換は非常に困難。

このパネルも今や貴重品。
大昔、オーストラリアで崖から落ちた時、メチャクチャになってしまいました。
これは帰国してから買った純正品…1990年代は未だ純正品がたくさん売っていましたな。

剥き出しになった内部。
開けてみて思い出したが、4つのインジケーターを再度パネルに戻すのは至難の技。
大丈夫だろうか。

燃料計を摘出。
黒いブーツがついた配線は青と黒/黄なので、照明とアースなので、他のメーター球と同じ。
茶色は電源(ACC)、黄色っぽいのが燃料計のセンサーと直結。
ピンク色の燃料ホースは絶縁体のつもり(笑)。

何故なら端子が剥き出し仕様だから。
純正だとブーツか何かついてる?
もはや覚えてすらいないけど、すごいつくり。
おまけに、この小さなナットが曲者
車両で使うサイズじゃない(笑)。

ラバーのカバーも小さなナットで止まっている…
せめて8mmにしてほしいけど、しょっちゅう開ける場所じゃないので、受入れるしかない。

摘出した燃料計。
25年間ありがとうございました。
ちなみに、動いていないわけじゃないので、綺麗に掃除して飾っておきましょうか。

引っこ抜いた跡。
ハイビームの電球が切れていたので、ついでに交換。
20年近く前に購入した12Vのスタンレー電球が、まだ半分くらい残ってる。
この電球こそLEDにしたらいいのにね。

フライング気味だけど、完成予想図。
窓にピッタリのサイズでしょう?
持続可能な何とかを目指すなら、こういう細かいところも共通サイズにしていってくれると、面倒くさがりなDIYライダーにはありがたいわけです。

ここから先はメーターの固定方法をどうするか、考えないといけない。
イカした素材も、器具もないDIYサンメカにとって、できるだけポンづけに近いやり方で取り付けたい。
ちなみに電圧計をつけた時は、これ。

スプレーの蓋を流用。
というわけで、今回も…棚にあった消臭剤スプレー

動作確認

サイズ的には申し分ありませんが…
「こうやって貧乏くさいパーツでバイクをカスタムしていると、売値がどんどん下がっていくよ」
と言われたかどうかは別として、ちょっと見た目がアレなので別のモノにします。
といっても、どうせここは見えないんだけどね。
そんなことよりも、大事なのは動作確認

洗濯ばさみで配線を繋いでスイッチオン。
無事に表示されました!
さあ、ここからが大変。
燃料計を設定しなければなりません。

そもそも、燃料計がどうやって残量を表示させているのか。
現行車両はどうなっているか分からんけど、ガソリンタンクの内部にフロート(浮き)が入っていて、これがガソリンの量に応じて上下する。
センサーは可変抵抗器がついてて、フロートが上がり切れば抵抗値が最小になり、フロートが沈み込めば抵抗値が最大になる。
Z1Rの場合は、こんな感じ。

満タンで0.5~5.5Ω、空で102~118Ω。
前に計測した時は規定値に収まっていたのだが、はたして今回はどうでしょう…

これが満タン時。

ガソリンを抜いて、空の状態で抵抗値を再計測。

127.6Ωになっている。
この値を燃料計に入力してやると、それを読み取ってナンボ入っているかを指し示してくれるのだが…
おそらく、燃料センサー(部品名は、フューエル・ゲージ・センダー)の可変抵抗がおかしいことになっているのでは。
そのせいで、空なのに満タン表示になったり、何やらおかしい感じ。

これ、本当は配線とか設置を終わらせてから、コツコツやりたいんだけど、設定用のボタンが画面のすぐ脇についているから、組みつける前にやらんとアクセスできないという…

コンパクトLCDフューエルメーターは抵抗値を設定しないと使えない。
が、マニュアルの表現がちょっと分かりづらい。
簡単に言えば、4ケタなので1番左側の値が1000の位。
設定できるのは1~1500Ωまでだけど、小数点以下は無いので満タン時8.6Ωなら8か9に合わせる。
この作業がチマチマと時間がかかる。

配線加工

でも、飽きっぽいので「とりあえず組みつけからやろう」ということに(笑)。

使用するサブハーネスを引っ張り出して、ちょん切ってやる。
製品にはギボシ端子が付属しているけど、3本だの4本だの使う時はカプラが良いかと。

大きいのは収納性が悪いので、かさばらない小さいものを。

車体側を取り付けたら、製品側を。
そうそう間違えることは無いと思うけど、違うこと考えながら作業すると、配線の位置を間違えてしまうことも。
このくらい小さいカプラだと、やり直すのがエラい大変なのでよく確認しましょう。

相変わらずチキってハーネスを長めにしてますけど、本来はジャストサイズが良いです。
そして、実は端子をカシメる時、やや汚くなってしまいました(涙)。
悪い工具じゃなかったんだけど、そろそろガタがきてるので買い替えます。

配線を終わらせたらマウント加工。
黒いスプレーのフタを用意して、リジットを少し抑制するためクッションシートを貼り付ける。

こんな感じで全面に貼り付けてやる。

高さを調整して極端にテンションがかからないよう、うまいこと高さを調整してやる。

無事、コンパクトLCDフューエルメーターがおさまりました。

表示も全く問題なし。
で、実際走り出してみると、走行中にフロートが上下するせいか、これをつぶさに読み取ってしまう。
アナログの燃料計もそうなんだけど、それがイマイチ信用できないというか…

イキオイでやってしまったけど、多分、ちゃんと動作させるためには燃料センサーを新調しないとダメなんじゃないだろうか…それで、設定も活きるというものではないかと…

不人気車なうえ、カスタムしている方々はインジケーター取っ払ってしまっているので、少しも参考にならない作例になりました(笑)。