久しぶりの更新になってしまった。
いろいろ忙しくて、と書けば大人っぽいけど、最近バイクのアップデートも修理もなかったので書くネタがなかっただけ。
ゴールデンウイークということで恒例の遠出。
大勢の人たちが出歩くタイミングで走るのは、少し苦手だ。
交通量が増えるということは、事故率も増えるだろうし、それは自分が被害者だけでなく加害者になる可能性もある。
さらに、どこへ行っても大混雑で何をするにも時間がかかる。
とはいえ、バイク乗りが貴重な
今年の連休は3日~5日まで好天予報。
これは2泊3日ツーリングするしかないんじゃない?
2泊可能なら、1泊では厳しい遠い場所がいい。
というわけで、以前から行ってみたかった青森県の大間、本州最北端の地を今回の目的地に決定。
どんな道が待っているのか…
■旅の準備
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もともと買いそろえてあるので、あらためて準備するものはない。
重要なのが車載工具。
故障や転倒による破損などに「ある程度」対応させる。
最優先がパンク。
パンク修理セットは車体に積んであるけど、必ずしも修理しやすい場所でパンクするとは限らない。
ワンタッチで直してくれる缶入りの修理剤を持参。
あとはクラッチワイヤー、フューズ、よく使う工具類。
時々、スパナやレンチをたくさん積んでいる人もいるけど、あんまり使わないサイズは要らないと思う。
アクスルシャフト外すとか、しないでしょ?
そうなったら、もはやレッカーで回収と腹をくくるしかない。
■1日目
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5:00くらいには出発できるはずが、パッキングに手間取り30分ほどロス。
ドタバタしているうちに暑くなり、フリースとダウンベストを仕舞う。
自宅から数分のICから高速に乗り、時間優先で北上。
20℃以上まで上がるとはいえ、朝は相当寒い。
一番愚かだったのが、グローブを夏用にしたこと。
指先が冷えてどうしようもなく、テントの中に入れてた作業用の軍手を重ねる(笑)。
そして、結局、フリースとベストをもう一度着て、さらにネックウォーマーも。
寒暖差が激しい時期は、寒い方に合わせないとね。
200kmほど走ったところで8時。
山田町で高速を降りて給油しておく。
スタートで満タン給油して10.45リットル入れたからリッター20km近くの燃費。
TM-MJN、相変わらず有能。
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コンビニでおにぎりを食べてたら、地元のバイク乗りセンパイたちに声をかけられた。
彼らは久慈に新しくオープンした道の駅へ行くという。
そしたら向こうからZ1らしきマシンに乗った人がやってきた。
これまたセンパイらしき人で、地元は宮城だという。
大間を目指すと言ったら、みんなビックリしてた。
そんなに遠いんだっけ?
まだまだゴールは遠いので、先に失礼させて頂き、北を目指す。
八戸を通り過ぎ、11:30には野辺地町に到着した。
野辺地町は下北半島の根元、陸奥湾に面した町。
かつては交易の要所として栄えていたらしく、港にはこんな船が。
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なんとなく見つけた「そば割烹ながはま」へ入る。
地元の人たちに愛されていそうな、佇まい。
麺類だけではなく、刺身定食もあるではないか。
景気づけに海の幸を頂く。
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これで1000円なら随分リーズナブルな価格ではないか?
ここでもう一度給油して、むつ市方面を目指す。
各々都合もあるだろうけど、下北半島を回るなら時計回りがオススメ。
左側に海を観ながら走れるからだ。
逆回りだと反対車線を挟んでの眺めになるため、ちょっと見づらくなるし、パーキングに寄せて写真を撮るにも向こう側に渡らなければならないこともある。
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今日のメインは「恐山」だ。
日本三大霊場にも数えられているが、正直、どういうところなのかピンと来なかった。
死んだ人間の魂を降霊するイタコがいたり、賽の河原のような場所があるとか、そんな程度の知識と情報しかない。
事前に調べようものなら、いくつでもわかる時代だからこそ、あえて何も調べずに向かった。
恐山に向かうのは難しいことではない。
随分と遠くから「恐山」の看板があるので、その通りに走っていくだけだ。
むつ市街地に入っても、おそらく迷うことはないだろう。
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次第に道は山間部の寂しい峠道になっていく。
途中、道のわきにお地蔵さんや観音様のような石像がたっており、だんだんと雰囲気が出てくる。
そして、ついに道の途中に門が現れる。
「霊場恐山」と書いてある。
ここから先が、あの世とこの世の境目なのだろうか。
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さらに走っていくと、次第に硫黄の匂いが立ち込めてくる。
峠道を下っていくと、おそろしげな石像が。
Welcome to the HELL的な感じ?
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人は死ぬと、このばあさんに衣服を脱がされて、となりの爺さんが服の重さを計って生前の悪行を判断するのだそうだ。
おそらくこの世から去ったら、レザーとデニムでここに来るから、相当重いんじゃないだろうか?
超絶しなるどころか、ボキっと折れる可能性も高い。
いずれにせよ、地獄行きは免れないだろうな。
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そのそばには三途の川が。
いまは渡れないようになっているけど…これまた、おどろおどろしい。
夜に来たら、えらい怖いだろうな。
駐車場は観光客の車でいっぱい。
バイクも沢山停まっている。
駐車場の脇には、こんなお方たちが我々を見下ろしていらっしゃる…六地蔵というらしい。
弥勒菩薩が再びやってくる56億7千万年の間、お地蔵さんたちが救ってくれるとか…間違ってたらゴメンなさい。
何でもいいから、救って欲しい…頼みますホントに。
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恐山の深部へ入るには拝観料が要るけど、ここまで来て出し渋るヤツいるの(笑)?
滅多に来れない場所なので、お支払いしますよ。
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正面の門をくぐると、一般的な寺社仏閣のようなつくりではあるが、左側に荒涼としたゴツゴツした風景が広がる。
まさに地獄のイメージ図として描かれる風景そのものだ。
観光客がたくさん居て、賑やかしいけど(笑)。
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こちらが無間地獄。
大罪を犯した人は、ほかにある7つの地獄が超余裕に感じるくらいの、とんでもない責め苦を延々と負わされるらしい。
まあでも、すでに生きながらそういう苦しみを味わっている人たちも居ますからね…個人的には現世で罪を償ったり、死ぬまで責め苦を背負ったなら、もうチャラにして天国へ行かせてあげて欲しい。
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「人はみな それぞれ悲しき過去持ちて 賽の河原に小石積みたり」という石碑?の前で、フィリピンパブのホステス風の女の子を連れたオッサンがいて、英語で意味を説明しようとしているんだけど「オールピープル…」の後は続かなかった(笑)。
恐山をデートコースにすんなや…そして肝心なことは1mmも伝わってないからな!
まあでもあれですよ、人間の罪深さといいますか、己が犯した数々の罪に向き合うのもいいんじゃないでしょうかね…近くではお子さんを亡くした遺族なのか、みんなで石を積んでました。
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さらに奥へ進むと、極楽浜にやってくる。
たしかにここだけ切り取ると、美しい風景だ。
しかし、振り返った先には地獄が広がっている(笑)。
オカルトの類は1mmも信じていないというか、そんなものあってたまるか!と思う方なのだけれど、ちょっと長居はしたくない雰囲気だった。
霊感がある人たちは、何万もの霊を見るとか見ないとか…もしかしたら、ここにいる人たちの何人かは彷徨える霊だったりしたら怖いな…そういうのは見たことがないけど(笑)。
小一時間ほど滞在して、恐山を後にする。
今日のキャンプ場として選んだのは、むつ市営川内キャンプ場。
すぐそばに、ふれあい温泉川内もあるため、テントを張って風呂に入り、晩飯は国道338号線あたりに出ればレストランくらいあるだろう。
片道15分なら、先に飯を食べてからゆっくり風呂に入ってもいいんじゃない?
なんてこと考えながら走る。
恐山からは約50km。
1時間ほど走って到着。
キャンプ場の受付は温泉だろうか?
温泉施設に入り、受付で聞いてみる。
「え?キャンプ場?随分前にやめてますよ」
「やめた?」
「コロナの影響なのか分からないけど、2年前くらいかなあ。閉鎖になっちゃいましたよ」
絶句。
グーグルマップには何も書いてないと思ったら、クチコミに書いてあるし!!
閉業にしておけよ!!!
さあ、困った。
ここから一番近いキャンプ場はどこだ?
調べたら、恐山の近くに何軒か(笑)。
ここから、また戻るのか~!クソー!!
泣いても喚いてもしょうがない。
来た道を戻るむなしさよ…そういえば、昨年のゴールデンウイークもキャンプ場を間違えるとか大失態を演じた。
昨年と状況は違うとはいえ、キャンプ場には呪われているな。
そういえば、恐山を目指していた時、国設 薬研野営場というキャンプ場があるのは知っていた。
近くに温泉もある。
ここならゆっくりできるのでは?
むつ市街地に戻り、再び峠道に入る。
と、そこで「むつ矢立温泉キャンプ場」を発見。
こっちの方がむつ市街地に近いから、夕飯も選び放題では?
一度通り過ぎてから、Uターンをかます。
…というところで、まさかの握りコケな雰囲気に。
クラッチ切って、右手ブレーキを握るからダメなんだけど、タイミング的にそうなってしまうこともある。
普段なら倒れてしまうのだが、右手をグイと引いて戻してやる。
危ないところでした。
この頃、筋トレ頑張っているせいですな。
で、キャンプ場目指して走っていたら、今度はブラインドコーナーの先でクルマ2台がすれ違えずに立ち往生。
フルブレーキングでリアが滑りつつも、これも回避。
危険2連発…危ないところだった。
キャンプ場は、むつ矢立温泉が運営している。
ゴールデンウイークは大混雑で、受付してからチェックインまで15分以上待たされた。
キャンプ場は温泉旅館の敷地内にあり、それほど大規模ではない。
縦横の一辺が30mない感じ。
到着すると数名のライダーがすでにテントを設営済。
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バイクもクルマも乗り入れ禁止というのを見落としてキャンプ場に入ったら(ほかのライダーたちがバイクを乗り入れていた)、とんでもないぬかるみが!
久しぶりにバイクでスタック(笑)。
どうにか抜け出したけど、ホントに危なかった。
轍つくってゴメンなさい。
ぽいぽい荷物を降ろして、さっさとテントを設営。
この辺は手慣れたもので、数分で終了。
この時点で17時。
いつもなら、あわてて飯の準備なのだが、本日は外食と決めているので余裕シャクシャク。
昼飯は刺身、明日の朝か昼も大間で海鮮と決めているので、夜は肉か洋食がいい。
井之頭五郎のようにうまくやれるか分からないけど、とりあえず街へ降りる。
選んだのが「キッチンはなかど」。
JR下北駅から東方向に伸びる大通り沿いにあった。
時間が早かったせいか、客は1組だけ。
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賑やかしいと独り身は肩身が狭いからね。
早く来てよかった。
ハンバーグやエビフライなど、洋食屋さんの定番アイテムが並ぶ。
オススメがビーフシチューまたは牛タンシチュー。
牛タンは地元でも食べるので、滅多に頼まないビーフシチューを選ぶ。
出てきたのが、こちら。
濃厚だけど、しつこくないデミグラスソース。
柔らかく煮込んだ牛肉。
後を引く美味さというのは、こういうことを言うんでしょうな。
あっという間に平らげました。
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外に出たら、先に来ていたちょっとコワモテなアニキたちの1人から声を掛けられる。
「これZ1Rですよね?」
「サイドカバーもないのに、よくお分かりですね」
「自分、GSX1100SとZRX乗ってるんですよ~」
なんて話をしながら盛り上がる。
「どうぞ気をつけて楽しんでください!」
なんて言われて…ありがたいし嬉しいですねえ。
コンビニでアルコールを購入、キャンプ場へ戻る。
温泉は6時から22時までと比較的長い時間やっている。
利用料金は500円だが、貴重品ロッカーが50円、ドライヤーが30円かかるので要注意。
あと施設内にはシャンプーも石鹸も置いてない。
男湯しか分からないけど、広さは狭くはないけど広くはない、という感じ。
源泉は52度らしく水で冷やしているらしいが、それでも熱い。
熱めのお湯が好きな人には嬉しいだろうけど、少しぬるいお湯にゆっくりと浸かりたい派にはツラいかも。
慣らすまでにだいぶかかりました(笑)。
こわばった身体をお湯でほぐしたかったけど、力入れて入ってたかもしれん…
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風呂から上がった後は、CHILLな感じで。
明日のルートを確認しながら19時くらいに寝落ちしたんだけど、となりにテントを張ったライダーのイビキがすごくて一晩中悩まされた。
自然現象?
生理現象?
だから、仕方ないけど、イビキの自覚があるなら、少し離れたところにテント張るのが親切じゃないのか?
テント張る前、一生懸命、地面の様子とか観察してたけど…
あなたの気にするところはそこじゃない(笑)!
あとは日中、あれだけ暖かかったのに、夜の寒さね。
この頃、装備の手抜きで地べたに直で寝てるけど、本当ならマットあった方がいい。
疲労回復の度合いも違うので。
結局、夜中、背中に使い捨てカイロを張ってしのぐ(涙)。
ちなみに本日の走行距離(出発前と到着後)。
奇跡の600kmジャスト。
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■2日目
寝たり起きたりを繰り返して、5時ごろ起床。
自炊はしなかったけど、お湯を沸かしてコーヒーを飲む。
温泉には無料の足湯もあり、そこでちょっとリラクゼーション。
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出発しようとパッキングしていたら、またもライダーに声をかけられた。
関東ナンバーのネイキッドに乗っている方だったが、住んでいるのは宮城県だという。
しかもMr.BIKEの愛読者だった。
さすがに昔の話はしなかったけど、当時、毎号買っていた40代50代の方々は多いんだろうな。
毛色の変わった雑誌で、あのカオスな雰囲気の雑誌はもう出せないだろうな。
ジャンルは違うけど、ヘドバンがそれに近いけど。
在仙ライダーに別れを告げて、大間を目指す。
ここから単純に大間を目指すなら、東側に抜けて50kmくらいだから1時間で到着する。
でも、これは下北半島を堪能する旅だ。
行くなら根元から時計回りで走らないと!
というわけで西を目指して走ります。
ちなみに、このルートだと118km、時間は約3倍(笑)。
まずは仏ヶ浦を目指して走ります。
下北半島の南側、海岸線沿いを走りながら、海を眺める。
陸奥湾の向こうに見えるのは、平内町か青森市か…
霞がかかっていて、あまり見えなかったけど、冬の時期にはハッキリと向こう側が見えるんじゃないだろうか。
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それまで海沿いを走っていた338号線は脇野沢に入ると、一転して山岳ルートになる。
これがまた面白い。
どんどん山間部に入っていきながら、走りやすいワインディングになっていく。
あちこちの峠道を走ってきたけど、これは本当に素晴らしい。
おまけにゴールデンウイークだというのに交通量が、ほとんどゼロ。
自分のペースで思う存分走ることが出来た。
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ワインディングが終わる頃、仏ヶ浦に到着。
仏ヶ浦は巨大で奇妙な形の岩が連なる景勝地で、恐山ではないけど、霊界への入り口と称した人もいたそうだ。
しかし、この全景を楽しむためには、山間に作られた駐車場から急な階段を20分ほど降りなければならない。
当たり前だが、帰りはこれを登り返さないといけない。
そこら中に杖代わりの棒切れが落ちているけど、トレッキングポールがあると良いかも。
疲れるというより、歩きなれていないとか、靴が山歩きに向かないと足腰をやられる。
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駐車場に戻ったら、昔懐かしいレザー+デニムベストのライダーたちが。
行けるかどうか聞かれたけど、看板にも書いてある通り、下るのは20分、上るのに30分。
ようするに1時間は山歩きしないといけないわけで…
「膝に気をつけたらいいと思いまっせ」
とだけ答えておいた。
あとは察してほしい。
冬になる前まで、毎晩のように7kmほど走っていたけど、結構しんどかったです(笑)。
汗だくになった身体を冷やすように、マシンを走らせる。
仏ヶ浦から1時間ほど走ったところで、やっと大間に到着。
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漁師町なのだろうけど、もはや一大観光地。
TV番組で大間のマグロ漁師が取り上げられてから有名になったからだろうか。
お店はレストランというより、コンテナやプレハブなどで作った簡易的なもの。
祝日で天気も良いせいか、どの店も行列が。
昼前にしてこの賑わいだから、ランチタイムは大変なんじゃないだろうか。
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比較的行列がマシなお店を見つけて、入ってみる。
テイクアウトで購入するお客さんも多く、10分ほど待って店内へ。
いろいろなメニューはあるけど、いろいろ食べたいのでマグロ、ホタテ、タコ丼を定食に変えてもらう。
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価格は2500円。
観光地プライスもあるんだろうけど、美味しかったので良しとしましょう。
ご飯を食べてから最北端エリアをブラブラ。
あちこちからライダーが来ていたけど、なかにはマナーが悪いのも多いね。
歩行者を空ぶかしで威嚇するとか、いつの時代の人間よ?
うるさい集合管を入れてるからこそ、ほかの誰よりも優しく思いやりを持ってほしいんだけどね。
個人的な印象だけど、若いライダーよりも、昔をひきずる年寄りの方がマナー悪い感じ。
自分ら世代が、お手本にならないと…ホントに。
景色も食事も堪能したので、今度は太平洋側を見ながら南下。
途中で「塩釜神社」へ。
地元の塩釜神社が本社で、このあたりでも昔は塩を作っていたらしい。
というわけで、こちらもお参りする。
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旅の無事を祈らせて頂き、さらに南へ進む。
次に訪れたのは、尻屋崎灯台。
といってもピンと来ないかもしれないけど、寒立馬(かんだちめ)はどうだろう?
この辺り一帯が、寒立馬の放牧地になっている。
今回は厩舎?にいる馬しか見れなかったのと、大混雑だったのでお馬さんは割愛。
そのかわり灯台へ登ってみる。
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入場料300円を支払うと、かなり上の方まで登れるだけではなく、外から眺めることもできる。
これがまたスリル満点。
こういうご時勢、こんな風に外を自由に歩けるなんて珍しい。
もちろん絶景だし、真下を見るとちょっとヒュンとくる。
景色も十分楽しんだので、今度は三沢へ向かう。
一時間半ほど走って三沢市に到着。
三沢空港あたりから米軍の三沢基地に向かっていくと、だんだん看板にアルファベットの文字が。
横田基地にも似た雰囲気よね。
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腹も減ったので、ここで遅い昼食。
選んだのが三沢基地の真ん前にあるCafe Doggies。
たまたまバイクを停めやすかったので入った店だったが、ドッグカフェで驚き。
お客さんの犬なのか、お店の犬なのか分からないけど「お!誰かきたぞ!ちょっと臭いな!」て感じで寄ってきてくれる。
人間の食べ物だけじゃなくて、犬用のフードもあった。
疲れた身体と心が癒された(笑)。
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もう2時を回ったので、キャンプ場を探さねば…
本当なら岩手県の種山高原にあるキャンプ場へ行きたかったのだが、ここからだとかなり遠い。
東北自動車道を使ってもいいのだけど、そのあとのプランが思いつかない。
じゃあ、この近辺、たとえば今朝キャンプ場が一緒だった仙台のライダーは、八幡平のキャンプ場へ行くという。
試しに電話してみたら、まだ雪が残っていてキャンプ場はオープンしていないという…
いろいろ考えてみたが、どうしても3日目のルートが思いつかない。
この辺りは、この数年、結構な頻度で走っているせいか、どうもピンとこない。
そういう時の選択肢は決まっている。
帰宅だ。
もう3時になろうかという時刻から約400km走る。
昨日も600km走ってるから、相当ハードなライディングになる。
誰かと一緒なら、こんな無茶はしない。
体力も集中力もなくなり事故を誘発するだけだ。
だが、今回は独り。
大きな声じゃ言えないが、単騎で走らせたら相当速い。
速いだけじゃなくて、何時間も何時間も走る体力がある。
ワインディングならハードだけど、直線道路みたいなものだ。
2日連続の長距離ライドという別のチャレンジ企画が急遽持ち上がる。
芸はないけど、昨日の朝に走った三陸道を戻る。
心配なのがマシンの調子。
レギュレーターの電圧は問題ない。
タイヤも大丈夫。
あとは、いつものように、距離を重ねていく。
集中力も大事だが、リラックスも同じくらい重要。
Amazon Musicを鳴らしながら、アクセルを開けていく。
来た時と同じように山田町で給油。
時刻は17:30。
Googleナビだと、ここから3時間くらい。
だんだんと日が落ちてきて、視界も悪くなる。
闇夜に包まれて走っていると、景色も見えなくなるから、つい余計なことを考えてしまう。
タイヤの数が違うだけで、クルマとバイクはこんなにも違うものなのか。
クルマは喉が渇けば飲み物が飲めるし、腹がすけば何かをつまめる。
同乗者としゃべっているうちに10km、20kmはあっという間に過ぎていく。
雨風も防いでくれるし、何か危険がせまったらブレーキを踏んで速度を落とせばいい。
一方のバイクは、停まっている時が不安定で、タイヤが転がり出して初めて安定する。
より安定させるにはタイヤの回転を増やす、すなわち速度を上げていくのが良いが、比例してライダーの危険度は増してゆく。
むき出しの棺桶状態だ。
なのに何故バイクに乗るのか。
人によって答えは様々だろうが、自分なりに見つけたのは、チャレンジだ。
今日も、身体のことを考えたら、どこかに宿泊した方がよかった。
でも、帰宅を選んだのは、その方が挑戦的だったからだ。
あの時点で数百キロを走って帰れば、確実に昨日よりも走ったことになる。
一泊二日のツーリングで1200kmは、なかなかの距離だ。
いまの年齢、いまのZ1Rでこれを慣行するには、自分とマシン、両方のパフォーマンスが必要だ。
2年前のゴールデンウイークには、プチSSTRというか、太平洋と日本海を1日で見るツーリングでマシンに火が入らなくなった。
あれから2年の間に何度もロングに出たし、信頼性は確実に上がっている。
リベンジとチャレンジ、両方を達成するなら、今日、この日しかなかったのだ。
自分にとって、バイクはきっと挑戦の象徴なのだ。
だからDIYカスタムや整備にも、ところどころチャレンジがちりばめられている。
チャレンジという言葉がカッコよすぎなら、楽しいこと、笑ってしまうようなネタを仕込む。
白神山地を走った時は「サイコパス」とまで言われたし(笑)。
これからも、そういう挑戦的で笑えるネタを披露できるよう、頑張りますので今後ともよろしくお願いいたします。
というわけで夜の闇を爆走したZ1Rは、Google先生の予想を30分以上も繰り上げて、無事に帰宅。
本日の走行距離は約670km!
なかなかのチャレンジでした!
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■おまけ
無事に帰宅と思いきや…荷台兼テーブルをマウントするステーがハードな走りに耐えられず、こんな無惨な姿に!
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芯となる全ネジが弱いんだろうか…素材も含め、再度見直さないとイカンね。
次のネタはステーの新造だろうか?
そして無惨といえば、膝の内側!
ニーグリップをキープし過ぎたせいで、火傷してしまった!
これこそが走り屋の証よ!
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お見苦しいものを見せてしまいました(笑)。
それでは、またお会いしましょう!
■旅の予算
おっと忘れるところだった。
今回は、なるべく記録しておいたんだった。
次回以降のツーリングに使えるように備忘録として。
05月03日 560円 三陸自動車道
05月03日 435円 朝ごはん(コンビニでおにぎりとお茶)
05月03日 1808円 ガソリン 10.45l 205km走行 19.61km/l(燃費)
05月03日 550円 高速道路
05月03日 1000円 昼食 刺身定食
05月03日 2142円 ガソリン 11.90l 246km走行 20.67km/l
05月03日 500円 恐山 入山料
05月03日 550円 キャンプ場利用料
05月03日 560円 温泉(50円ロッカー、10円ドライヤー使用料)
05月03日 1760円 夕食 ビーフシチューセット
05月03日 495円 コンビニ 酒、ジュース、歯磨き
05月04日 1448円 ガソリン 8.62l 156km走行 18.09km/l
05月04日 2500円 朝食 刺身定食
05月04日 3010円 お土産
05月04日 1264円 ガソリン 7.48l 145km走行 19.3km/l
05月04日 300円 尻屋崎灯台見学料
05月04日 1490円 昼食 ホットドッグ、コーヒー
05月04日 1263円 ガソリン 7.26l 136km走行 18.73km/l
05月04日 1514円 ガソリン 8.75l 177km走行 20.22km/l
05月04日 560円 三陸自動車道
05月05日 1760円 ガソリン 11.21l 220km走行 19.62km/l
合計 25469円
このうち半分が燃料代と高速代だが、リッター20km近く走るなら上々じゃない?