Kawasaki Z1R オーストラリア一周単独ツーリングレポート Victoria編

オーストラリアバイク一周

■1997年9月15日 Melbourne Z meeting !!

曇ってはいたけど、アデレードを出発。
マーガレット、ラックサッカーズの宿泊客たちに見送られて、マシンをメルボルンに向ける。

海沿いを走って、グレート・オーシャンロードからメルボルンへ入る予定だったが、およそ距離にして940㎞。
天候が不安定だったので最短ルートで行くことに。

とはいっても、アデレードからメルボルンまでの距離は700㎞。
おまけに、山間部を走っているので寒い。
海沿いも寒いんだろうけど、南の山間部はムチャクチャ冷える!

着込めるだけ着込んだってのに、ハンドルを握る手は感覚ナシ。
途中、ガソリンスタンドでホットティーを飲んだりチョコレートをかじったが効果がない。
南極から流れてくる風のせいだろうか?
多分、この旅の中で一番寒かったように感じた。

もーさっさと行っちゃえとか思ってたら、何とスピード違反でとっ捕まってしまう!
「許してちょー」と言おうとしたら、警官はすでにレーダーからオーバーしたことを証明するレシートみたいなのを引っ張り出している。
どうやら30㎞オーバーだ……

冗談じゃない、こんな所で捕まってたまるか!
それでなくともオレは駐禁やら何やらでこの国の警察には厄介になっている。
だがしかし!シドニーでは、連続強盗犯逮捕の立役者でもある。
身体を張って、犯罪者逮捕に貢献したのよ?

でも、きっとそんなのカンケーないだろうな。
違う州での出来事だし。

とにかくオレは英語が出来ないフリをした。
まさに「おうちーをきいてもわからない、なまえーをきいてもわからない♪」だ。
警官はもうお手上げって感じで、オレは無罪放免。
いやー危ないところだった。

オーストラリアはだだっ広くてぶっ飛ばせると勘違いするヤツもいる。
事実、オレもそうだった。
が、意外にスピード違反や駐車禁止、飲酒運転にはうるさい。

日本の感覚とたいして変わりない。
「ウソー、オレは大丈夫だったぜ」ってのは、単に運が良かったか、ダートばっかり走ってたライダーだけ。
普通に生活してると、ホント「うわー、駐禁切られてる!」なんて日常茶飯事。
なにしろ、日本を離れ、わずか10日足らずで切符切られたし(笑)。
ある意味、日本よりも厳しいかもしれない。

寒さと疲労に鞭打って、メルボルンのユースに到着したのは夜7時過ぎ。
よくも、この寒さの中、700km以上も走り通したものだ。
肩はこるし、背中は突っ張る。
んなもんだから、荷物おろして、メシ喰って、as soon as バタンキュー(死語)である。

翌日、アデレードの名物バックパッカーズ、ラックサッカーズで一緒だったタマキ、ナオコとメルボルンのユースで再会。
そのまた旅仲間と、メルボルンの街を見て回る。

実は半年前にF1観戦で数日間滞在したこともあり、物珍しさはなかった。
それに、メルボルンもオーストラリア随一の大都会。
トラムや歴史的な建造物はあるにせよ、都会はどこも似たり寄ったり。
オーストラリアが誇る大自然には敵わない。
それにしても、この辺り、夜はあんなに寒いくせに昼頃は、わりと暖かい。

「こんなに暖かいんだったら、グレートオーシャンロードを経由してくりゃよかったな」
と、ボヤいたら女性陣から是非行きたいと要望が。
レンタカーで一緒に行こうと誘われた連中からドタキャンを食らって、ガッカリしてたんだそうな。オレとしてもガソリン代をシェア出来るし、たまには4つ輪もいいだろう…
というわけで、何とか4人の面子を集めてツアーを計画。

夜、F1を観に来た時に発見した安くて美味いピザ屋に行ったら、ユースの向かいにある飲み屋に何とZオーナーズクラブの面々が!
いやいや、ホント偶然。
飲み屋で御馳走になったり、路上でバーンナウト(前輪をロックしてアクセルを吹かして後輪を空回りさせる。タイヤが摩擦で溶けだしてモウモウと煙があがる地球に厳しいワザ。当然タイヤもすり減る)を披露してみたりと大騒ぎ。

ちなみに、ここのクラブが一番ワルそうだった……
路上で爆竹鳴らすわ、ホント危ない人たち(笑)。
いい連中だったけどね。 
Z owners Club Vicのメンバー。公式ウェブサイトはこちら。http://www.zowners.com.au/

ユニークなカラーリングと外装の丸Z。ナンバープレートはZ-BOYだから筋金入り
Thanks mate!! Great bro.!!

■1997年9月17日 Great Ocean Road

翌朝、ユースでレンタカーを予約してもらい、いざグレートオーシャンロードへ。
メンバーは何と全員女性!車の力は偉大だ(笑)。
グレートオーシャンロード、有名ではあるが、地図を見てもズバリその名前では書いていない。
メルボルンからPrincess HighwayでGeelongに向かい、そこからTorquayを起点としてWarnnamboolまでの約250km。
これをグレートオーシャンロードというらしい。

オーストラリアは日本同様、車は左側通行なので、 Torquay を出発点にした方が景色は見やすいし、車も停めやすい。
見どころは、Port Caampbellあたりの The Arc、 Sentinel Rock、Loch And Gorge、The Twelve Apostiesだと思うので、時間がない人はピンポイントに狙ってもいいかもしれない。
時間に余裕があるなら、この辺りは沢山の国立公園があるので、時間のある旅人だったら、数日間に分けて出掛けるのもいいかも。

天気が良かったし、断崖沿いの道を走りながら眺める海は最高の景色。
車のCMで切り立った崖っぷちの道を走るのがあるけど、まさにあんな感じ。

女性たちも免許を持っていたが、MT5速は誰も運転したがらず。
日本だったらブーたれていたのだが、終日ステアリングを握ってても、車は本当に楽ちんである。
600km以上も走ったけど、ぜんぜん疲れない。
とかいいつつ、7時半過ぎに帰ってきたら、結構疲れていた(笑)。
ホントならば、暖かい時にゆったりと何日かかけてツーリングするのがいいかも。

いまさらだが、メルボルンで少し心と体調を整えて、グランピアンズ国立公園 へ足を伸ばすなど、内陸部の景勝地を訪ねてみるべきだった。

一般道で片道370 km。日本なら考えられない
タバコ吸うシーン多い(笑)
ちょっとカッコつけてみるから巧く撮ってくれよ、と無理強い(笑)

【移動距離】
Adelade – Melbourne 726km VICはメルボルンのみ レンタカー移動は含まず

NSW QLD Part1 QLD Part 2 NT WA Part1 Finland  France Italy
Canada&USA WA Part 2 SA VIC  ACT  Appendix Appendix2015

コメント

  1. YOSHIAKI MURATA より:

    netを徘徊してて偶然見つけました。
    現在Zowners Victoriaにお世話になってますw

  2. @z1r2takeda より:

    MURATAさん
    そうなんですね!
    あんなに沢山のメンバーと会ったんですが、あまりにもワチャワチャし過ぎて、誰一人まともにしゃべった記憶がありません(笑)
    すでに覚えている方もいないでしょうけど、当時のZは元気に走ってますとお伝えくださいw