梅雨の合間を見つけ、ひとっ走り。
庭先でアイドリングするだけじゃ、本当の調子は分からないからね。
久しぶりの路上なので、タイヤのエアを補充。
と思ったら、空気入れのゴムホースが破断。
シリンダーは生きてるのに…ホースにテンションがかかるように保管してたから?
しょうがないので、ホームセンターで新しい空気入れを購入。
売ってたのは、前に購入したメーカーのバージョンアップ版。
古いのも捨てるのは忍びないので、ホースを抜いて何かに使えないかと思ったら…
ホースは交換できる?
ネットで探ったら、交換用ホースが売ってるし…!
でも、口金が合うか分からんので、結局、買うしかなかったのね。
エアも充填、青空の元、勢いよく乗り出してみたはいいが、ガボガボと咳き込んで安定しない。
吹け上がりが悪いところもある。
結局、町内を一周して帰宅。
春先は調子良かったんだけど、暑いとダメなんだろうか。
最後にバラしたのはいつだっけ?
こういう時、サイトにアップしてると辿りやすい。
2016年、マット氏がバイクを貸して欲しいってんで、あちこち手を入れた。
キャブもリペア・パーツでブラス(真鍮)は、ほぼ総入れ替えしたはず。
本当に面倒くさい、最もやりたくない作業のひとつなんだけど、キャブを開けてみることに。先に言っておくと、初心者の皆さんは決してマネしないように。
正しい知識や経験ではなく、好奇心と冒険心を原動力に「自己責任」でやってきたことの積み重ねなんで。
まずは、外した部品を入れておく箱をつくります。
4気筒だから、4つに仕切った箱にします。
しょっちゅう開ける人は100円ショップからメッシュ状のケースを買って4つ並べてもいいかも。
ケースごと部品を洗浄できるし、紙箱よりは便利(じゃあ、やればいいのに、というツッコミはナシで)。
外側だけがK&Nのフィルターを外します(笑)。
他はどうしたのかというと、脱落で行方不明に。
いまは Smooth Streamというブランドの製品をつけてます。
K&Nよりリーズナブルだしね。
本体をひっくり返して分解に取りかかるんだけど、たいてい、フロートチャンバーにガソリンが残ってますわな。
逆さにすると、4気筒だとコーヒー1杯分くらいのガソリンが流出するんで、別の容器に注ぐと良いでしょう。
その辺に撒き散らしたりすると環境にも良くないし、何より臭いので。
ひっくり返したら、少し厚めの板を二つ用意して、そこにキャブを安置。
スロットルのマウント、正確には「スロットル・ベルクランクレバー」というヤツらしいんだけど、そいつがトップカバーの上に出るんで逆さにするとおさまりが悪い。
なので、ふたつ、端材でいいのでおいてやると、ビシっと安定しますんで。
安定させることが何で大事なのか。
フロートチャンバーのネジを緩める時、なめてしまうからですね。
ここ、ナメると泣きをみますんで、しっかり体重を乗せて押し回します。
が、残念ながら、一本、やっつけてしまいました。
失敗というか、既に見た感じがアウトだったので想定内。
キャブは細かい部品の集合体。
衝撃を与えないに越したことはない。
が、こればかりはしょうがないのでハンマー+ドライバーで緩めてやります。
叩いたのに外れない人は、ひねりが足りません。
下に押しつけつつ、これでもか!というくらい捻って叩く。
バーナーであぶる方法もありますが、キャブはやめた方がいいです。
内部に残ったガソリンに引火したら、キャブ自体が爆弾となって木端微塵になる可能性もあるので。
「+ネジ」がなめまくったら、タガネで「-ネジ」に加工してみるもよし。
めでたくキャブの底ブタが外れたのはいいけど、ネジを新調しとかないと。
いつものように、ホームセンターで物色。
規格をチェックしたら…何と旧JISピッチだそうで。
そんなのアリ?当然ながら在庫がない(笑)。
純正品を頼んでも良かったんだけど、楽天のネジ専門店に発注。
送料ケチってクロネコヤマトのDM便にしたら一週間近く浪費(笑)。
ちなみに写真はネジが届いてから撮影。
頭でっかちでしたが、何とかおさまりました。
ピカピカなのが、ステンの新ネジ
ネジが到着する間も作業は続きます。
部品をチェックしたけど、結構、キレイ。
前回、自分で組んだところなので固着もない。
ブラス(真鍮)パーツもピカピカ。
燃料や空気の通り道も、MJNの小さな穴もスムーズ。
洗浄剤入りのハイオクを入れているからだろか?
パーツが汚れまくっていたらキャブクリーナーに漬け込むんだけど、そこまでやらなくてもいい感じ。
クリーナーを染み込ませた布で拭いても、赤茶けてネバネバしたガソリンの「なれのはて」もついてこない。
しばらく時間がかかるドブ漬け作業が省略できたので、クリーナーを吹きつけた後、軽く清掃して再組み立て。
ここでちょっと気になることが。
パイロットスクリュー(PS)、前回手つかずだったのだ。
閉め込みからの戻し量、単気筒ならまだしも4気筒だと「てんやわんや」になりそうだってんで放置していたのだ。
今回も放置しようかと思ったけど、不調の原因がPSだったら…
しょうがないので、ここも手をつける。
外す前に各気筒の戻し量を確認。
「こんなにバラバラ?」というくらい揃ってません(笑)。
PS本体は前回交換したパーツ同様、年月相応にくすんでいる。
ここにつくのはバネ、ワッシャ、Oリング。
さすがに金属パーツは劣化しておらず。
が、Oリングはペチャンコに潰れて硬化、PSのニードルから脱落していた。
これは交換しておいた方がいいでしょう。
ちなみにPS調整の時、いったん最後まで締め込んでから戻すんだけど、この加減が分からないとグイグイ締め込み、ポキっとニードルを折ってしまいます。
ニードル一本が折れたところで大した金額じゃないんだけど、折れたニードルがキャブ本体の奥に残ってしまうとサルベージが大変。
ニードルもキャブも柔らかい素材なので、突き刺さったら最後、ガッチリ食い込んだら取り出せないので、無理に回さないように。
そもそも、戻すのが前提だし、そんなにシビアな調整でもないので。
マニュアルの戻し量は3/4回転。つまり75度。
どこまで戻したか分からなくならないよう、ドライバーに目印をつけておくといいそうです。
キャブの組み付けが終わったら、エンジンに戻してやる。
これがまた重労働。
1番が入ったと思えば4番が抜けて、4番が入れば1番が…の繰り返し。
家族には、握力75kg、背筋300kgオーバーの怪物が棲んでいるんだけど、まだまだ泣きつくわけにはいきません。
手近にあった材木で押さえ込みながら突っ込んでやる。
スロットルワイヤー、燃料ホース、ガソリンタンクを戻したら火を入れてみる。
本当はバイク屋みたいにボトルとホースでガソリンを注入しながら調整してやればいいんだろうけど「一般家庭でやると引火の時に危ない」と書いてた人がいたので、やめておきました。ボトルもわざわざ買うのイヤだし。
というわけで、とりあえずアイドリングは成功。
PSの戻し量、規定より気持ち多めに戻したら、こんな感じでした。
まだ走行テストはしていないので、もう少し涼しくなったら考えましょう。