2021年05月26日 Z1RにSHORAI バッテリー導入

Z1R-II

キャブのオーバーフローも停まり、IGコイルも新品。
あとは、走り出すだけ…のはずが何故か火が入らない。

サブタンク(点滴みたいに吊るしてキャブにガソリンを入れるヤツ)の使い方が悪くてキャブに十分なガソリンが行き渡らない時もあった。

それと気づかず、セルモーターを回すものだからバッテリーがヘタってしまい、点火に回すエネルギー供給が追い付かなくなったり。

この時はクランキングはしても、スパークプラグは点火しない。
旧車だけではなく、現行車両でも同じ。
復旧させるにはクルマや他のバイクもしくはジャンプスターターに接続してみる。

これでかかれば、バッテリーの不具合となる。
残念ながら、我が家は敷地内に駐車場がないため、クルマからのジャンプスタートは不可能。
というわけでCDIを新調してから絶好調のDT125Rに、ジャンプスタートをサポートしてもらう。

これでもダメ。
どんどん迷宮入りしてしまったプレッシャーのせいで正常な思考が出来なくなったのでしょう。
気が付いたら、やってしまいましたね。

ついに我が家にもお目見えしたリチウム・フェライトバッテリー。
LFX14L2-BS12

従来のMFバッテリーと同じサイズの製品もあるのだけど、せっかくなので小さい方を購入。
性能的には一緒なので、そこは好みでいいんじゃないだろうか。
「どれだけ違うの?」と聞かれたら、これだけ違う。

もちろん重さも全然違う。
MFバッテリーが約3kg。
爪先に落としたら、まず間違いなく大ケガする重さで、車体から取り出すのもおっくうになる。
一方のリチウムバッテリーはというと…

キッチンのはかりで計測したら687g。
350mlの缶ビール2つ分よりも軽い。
実際、手に持ってみるとモックアップというか、中身の入っていない見本のような雰囲気すらある。

問題は、これでエンジンに火が入るのかどうか。
じゃなければ売ってないわけだが、空のケースみたいな軽さが信じられない。

開封したての電圧は13.36V。
なかなか元気いっぱい。

これを接続するわけだが、何しろサイズが小さいので、そのままだと底に沈んでターミナルが取り付けられない。
なので、ゲタを履かせて接続。
といっても、驚異的な軽さなので、ターミナルだけでぶら下がることが出来る…しないけど。

で、おそるおそるIGオン…ちょっと咳き込んだけど、チョーク引いたら無事に点火!
当初は13V台だったけど、どんどん電圧が上がって14V台をマーク。
ここまでくれば安心。

いったんバッテリーを取り出して、ケースづくりを考える。
これがバイク屋とかエンスーのブログだと「アルミでワンオフのケースを作成」とシレっと書くんだろうけど、コロナ禍で収入が激減した我が家ではムリ。

そういう時に足を運ぶのは100円ショップ。
小銭と型紙もって(笑)。
よさげなアイテムをいくつかチョイス。
失敗しても100円なので、気兼ねなく買えるという(笑)。

バッテリーの収まり具合だけではなく、機体側との相性もチェック。
DT125Rでも大活躍「ワイドはしさし」は、寸法的にはジャストサイズ。
が、ハコの底に細かいスリットが入っているのでマウントに苦労しそう。

これも寸法的には悪くない。
余分なところは、スパっと斬ればいいだけなので。

これ、何かイメージに近いかも。
というわけで、厳正なる審査の結果、優勝は『ハンドル付 シール容器』に決定!
商品名でセールスポイントのひとつでもあるハンドルは、残念ながら不要なので撤去。
とりあえず、フィッティング。

縦置きは、もちろんのこと…

横倒しにしてもOKみたいね。
「もっとジャストサイズの方がいいんじゃないの?」と言われそうだけど、ピッタリ過ぎてもよろしくないらしい。
振動が伝わると、バッテリー内部の配線か何かがアジャパーになるんだそうで。
なるほど、それでパッケージには「これでもか」というくらい緩衝材がついてくるのね。

何となく方向性が定まったところで、いよいよケースを加工。
まずは箱の高さを低くしてやる。
こうすることで、ケースからバッテリーを取り出しやすくできる。

次に、ボルト穴のピッチに合わせて穴を開けてやる。

100円ショップの商品を選んでいるのは価格もあるけど、加工のしやすさ。
ドリルなどの電工がなくても、小中学生が図工で使うような道具でも作業できる。

下からの振動に備えて分厚い緩衝材を底に敷く。
だいたいこんな感じで収まる。

ケースを置くのは、純正バッテリーケースをマウントするボルトの辺り。
ここで共締めしてやる。
さすがに白のままだと浮き過ぎるので、色は周囲に合わせてやる。

昨年のステイホーム時期、模型製作用に買ってきた水性塗料。
屋根裏に放置していたけど、ぜんぜん劣化していない。

こいつを筆でペタペタ塗っていく。
筆で塗るとムラが…なんてことは気にしない。
お金と手間をかけるところは、そこじゃない。
黒で試し塗りして、ガンメタ重ね塗りしたら、ハイこの通り。

ただしラッカー塗料と違って食いつきは悪いので、曲げたりこすったりするとペリペリと剥がれてくる恐れあり。
何処かのタイミングで黒いスプレー缶を買ったら、ついでに塗りなおしたらいいでしょう。

リチウムバッテリーの特性上、立てても寝かせても設置できるのでターミナルのボルト穴は2方向に向いている。

あとはターミナルに結線すればエンジンに火が入る…はずが、作業を進めて再度エンジンに火を入れようとしても、セルモーターは回るけど火が入らない。

そもそも混合気がエンジンに送り込まれているのだろうか。
クランキングの間、キャブを後ろから覗き込んでみたが、吹き返しの霧も見えない。
どうやらサブタンクの使い方が悪かったみたい。
コポコポと燃料がフロートに吸い込まれていくのを確認して、再度トライするもダメ。

だんだんバッテリーがヘタってきたため、いったん充電。

気を取り直してMFバッテリーで起動実験。
問題なく火が入り、アイドリングで14.5Vをマーク。
次にリチウム・フェライトバッテリーを繋いで起動。
こちらも、どうにか火が入ったが14Vには満たない。

レギュレーターのコネクターを外し、ダイナモからの交流電圧を測定。
住宅地では4000RPMまで回し続けることは出来なかったが、一瞬でも40Vまで届けばOKという条件では大丈夫だった。
MOSFETレギュレーターからバッテリーへの返しは15V以上。
電気に詳しい諸兄はご存知の通り、電圧が高ければ良いというものではない。
壊れたレギュレーターは、ダイナモからの供給量に比例して電圧が上昇し続けるが、正常な場合は一定の電圧で「高止まり」する。
しばらく使っているMOSFETレギュレーターだが、15.50Vで安定。
これで、充電性能に異常はない、と判断できる。

ということは、リチウム・フェライトバッテリーに問題があるのだろうか。
数分間、アイドリングさせてみたところ、電圧が落ちて点火しなくなるような症状はない。
思い切って路上テストをしたいところだが、自宅から遠く離れたところで不動となったら目も当てられない。
いろいろと考えた挙句、出した回答がコレ。

何のことか良く分からない?
角度を変えてみると、この通り。

天才じゃないだろうか、と自画自賛の予備バッテリー搭載仕様(笑)。
これなら、+ドライバーさえ持っていれば、リチウムバッテリーがダメになっても帰還できる。
気持ちが大きくなったところで、路上テスト開始。
やはり、どんなに回しても14Vには到達しない。
何処かに不具合があるのか、それとも仕様が間違っているのか…10分ほど走った頃、13.8Vそこそこで止まっていた電圧が上昇。

ヘッドライトOFFで14.6V。

ヘッドライトONで14.0V、3000RPMで走ればMAX14.8Vまで上昇した。
ちなみにユーザーマニュアルによれば「14.8Vを超える電圧で充電するべからず」と書いてある。
20kmほど走行してみたが、問題はなさそうだった。

翌日、もう少しシビアなコンディション…スポーツ走行や渋滞、ノロノロ運転などが重なる道を走りまくる。
今度は50km以上走ったが、電圧降下などの症状もなかったのでMFバッテリーを撤去。

付属のステッカーを貼って、縁取りを赤く塗って専用品っぽくする(見えないけど)。

ご覧の通り、バッテリーケースがすっからかんになったので、弁当箱でも何でも入るようになった。
実際は工具とかパンク修理キットを収納したらいいと思う。
何だかんだ言って20日以上かかってしまった…

それから実験というか体験するのは半年後だと思うが、リチウムバッテリーは気温によって始動性が低下するのだそうだ。
巷では「儀式」と呼ばれているが、その辺をちゃんと書いていないブログが多いので、マニュアルに書いてあることを転載しておく(日本語訳がちょっとイケてないので、意訳します)。

『摂氏7度までなら、通常通りにエンジンが始動できる。
気温が低い場合、始動前にヘッドライトを点灯させ、バッテリーを活性化させてからエンジンをかけること。摂氏5度くらいならヘッドライト点灯後、30秒間ほど待ってからエンジンをかける。
摂氏-17度(北海道レベル)の場合はヘッドライトを4~5分点灯したままにしておき、そこからエンジンをかける。
ヘッドライトに限らず、ほかの電装系(USB電源やグリップヒーターなど)でも代用可能』

氷点下だと始動性云々ではなく、路面が走れる状態にあるのか?という話にもなってくるのだが、オフ車で雪山遊びする人達は覚えておく必要があるだろう。