2022年07月10日 マグマ巡り

ツーリング

観測史上、最も早い梅雨明け宣言らしいけど、なんだかんだいって梅雨のイメージが強い6月よりも7月の方が雨ばかりじゃない?
週間天気予報も延々と雨模様だったけど、二日前に突然晴れマークに変わった日曜日。
最高気温30℃くらいなら、まだまだ余裕でしょう、と近所を走ってきました。

行き先は宮城県と秋田県境にまたがる栗駒山。
宮城県民なら蔵王じゃないの?と言われるかもしれないけど、休日の蔵王は観光客で大混雑。
自分のペースでエコーラインを走りたいなら、早起きして、観光客がやってくる頃には帰路につかないとフラストレーションがたまるんじゃないだろうか。

年を重ねるにつれ、4時だの5時だの朝は苦にならなくなったが、Z1Rのドンドコ音を近所に響かせるのは抵抗がある。
玄関のスロープを登って、さらに狭い道を登ってからじゃないと大通りに出られないのだ(DT125Rはどうにか人力で坂のてっぺんまで運び出すことは出来た)。
笑っちゃいけない。
知り合いのバイク乗りが似たようなシチュエーションで出庫しなければならないのだが、ご近所トラブルでHDを自宅から出せなくなったらしいので…
バイク乗りは、ホント近所づきあいを上手にしないとね。

栗駒山

自宅近くのGSで給油+タイヤの空気圧チェック。
バイクもクルマも月に1回は確認しておくとよいです。
コントロールだけじゃなく燃費に影響するので。

できるだけ信号のない田舎道を選んで走ること1時間ちょい『あ・ら・伊達な道の駅』の向かいから、肩慣らしの峠道を走る。

仙台方面から栗駒山を目指す場合、最短のルートであり、つづら折りのコーナーが連続するので、何十年も昔から、バイク乗りたちに愛された道だ。
少年時代、この峠道を自転車で走破したこともあるが、とんでもなくハードだった。
バイクだと10分もかからず走り切るのに(笑)。

峠を越え、花山湖を視界の端に眺めながら走って『道の駅 路田里 はなやま自然薯の館』で休憩。
栗駒山の峠道を走るライダーたちのベースキャンプのような場所で、この日も沢山のバイク乗りたちが集まっていた。
ここから北上すると、宮城県、秋田県、岩手県の県境にぶつかる。
栗駒山を目指すと、宮城⇒秋田⇒岩手となる。
今回は、国道398号線から折れずに、湯沢市の『小安峡』を目指す。

途中、よさげな湧水を発見。
栗駒神水という、ものすごい水量の湧水で、家中の蛇口を出しっぱなしにするよりも湧き出て来る。

小安峡

小安峡は、皆瀬川の急流が長い時を経て谷を侵食、巨大なV字の峡谷を作り出したもので、ロードオブザリングの裂け谷(リーヴェンデール)に見えなくもない。
それだけでも美しい景色なのだが、谷の岩肌から熱湯や蒸気が噴き出しているのはスペクタクル。

橋の上からも景色を眺めることができるけど、ここはひとつ遊歩道まで降りて散策してみる。
崖に沿って作られた階段は、川のすぐ近くまで行けるように整備されている。
かなり急な階段を降りていくので、足元には十分注意。
親切なことに、無料で使える杖が置いてあるので、これは借りた方がよい。
降りる時は何てことないが、途中に休憩用のイスがいくつも置いてある階段なので。

毎度、写真がヘタレで素晴らしさの半分も伝えられず申し訳ないが、そこは皆さんの想像力で補って欲しい(笑)。
モクモクとあがる蒸気、熱湯が流れ込む川は、もはや生き物が住める場所ではないだろうな、と思いながら水の中を眺めていたら魚が泳いでいるではないか。
見間違いかと何度も目を凝らしたが、小さな魚影が確認できた。
帰宅後、ネットで調べたらイワナらしく、もう少し上流の方では釣りも可能だとか…

魚影を写したつもり…(笑)

遊歩道の終点は、またも階段。
今度はここを登るわけだが、さっきの杖がかなり役に立つ。
できれば、ノルディックポールが欲しいくらい(笑)。

汗だくで戻ったら運転再開、398号線を突き進まずに、少し行ったところで左に曲がる。
県道51号線から310号線の峠道を走っていると、突如異様な光景が。
道路沿いの家屋には「立ち入り禁止」の看板が置かれ、ところどころ朽ちかけている。
東日本大震災による原発事故で帰宅困難区域になった街の家屋をたくさん見てきた身としては、思わず身構えてしまう。

この辺りは「泥湯温泉」という古くから拓かれた温泉で、秘湯マニアには人気の温泉。
さっきの小安峡もそうだが、この辺りは地表近くまで熱い温泉が噴出している、つまりはマグマパワーも近いということで、硫化水素などの火山性ガスがたまっている可能性もある。
過去には事故も起きており、それで立ち入り禁止の看板があったわけだ。

さらに進んだ先に現れたのは、草木も生えない岩肌剥き出しの世界。

川原毛地獄」という禍々しい名前の景勝地で、恐山、立山とならぶ日本三大地獄なんだそうだ。
時間が無くて立ち寄れなかったけど、道路から奥へ入っていくと、温泉の滝つぼがあって「川原毛大湯滝」と地獄に相応しくない名前が(笑)。
噴出した熱い水が流れて滝になり、滝壺はそのまんま温泉になっているらしい。

遊歩道を歩いてみたかった気もするけど、今日のところは先へ進む。
県道310号線は「こまち湯ったりロード」と呼ばれ、何となく蔵王お釜付近の山形側ルートに似ている。

いくつものコーナーを通り抜けると、国道108号線に合流。
右に曲がれば湯沢市の街中へ。
左を進めば最終的には国道47号線と合流『あ・ら・伊達な道の駅』まで戻ることになる。

108号線を走る頃には、12時を回ったせいか、気温もさらに上昇。
時々現れる気温計は33℃くらいだったが、夏の太陽が照らした路面はもっと暑かったし、空冷エンジンの熱気のせいで、多分35℃くらいにはなっていたと思う。

鬼首温泉郷

そろそろしっかり休憩したくなったので、宮城県内に戻りつつ、鬼首温泉郷へ。
鬼首といえば、間欠泉。
およそ10分おきに、蒸気が噴き出してくる。

なかなか見事なものでしょう?
出ないうちは、まだかな、まだかな、とソワソワするけど、ちゃんと10分くらい待てばブシャーっと出してくれます(笑)。
ほかにも滝が流れているとか、温泉卵を食べたりDIYできたりとか…

鬼首温泉郷を出発した頃には、さらに気温が上昇。
鳴子温泉でブラブラしようかと思ったけど、暑い中、バイクを降りて街ブラする元気もなく…何よりしんどかったのが耳の痛み。
実はインカムのスピーカーがうまく設置できなかったせいなのか、ポジションが悪いのか、30分くらい乗っていると耳が痛くなってくる。
最初は左耳だけだったのが、今日は両耳が痛くなって、孫悟空の頭の輪っか状態(古くてスンマセン)。

それにしても、鳴子温泉も閑散としていたな。
昔は仲間たちと一緒に逗留して、温泉街をブラブラしたものだけど…
いまや、宿泊施設も家屋も空き物件が増えて、痛々しい感じだ。
鳴子だけに限ったことじゃないのかもしれないけど…

ガマンならないほど耳が痛み出したので、あ・ら・伊達な道の駅に入って休憩&やや遅い昼飯を。
14時を回っていたけど、道の駅はそれなりに混んでいた。
ダイエット中だったけど、今日の疲れを労ってラーメンを食することに。
失われた水分と塩分を補給。

オドメーターを見たら、だいたい200kmちょいを走行。
燃費は峠をグイグイ走って18km/lだったので、TM38キャブは優秀ですな。

8時頃に家を出て、小安峡だの間欠泉を見て回り、14時頃に200km。
泊りのツーリングだったら、ここらでキャンプ場チェックインが丁度いいんじゃないですかね。
荷物を降ろして、テントを設営して、近くのお店に食材を買いに行ってるうちに16時頃になる…
一時間くらい早く出たとしても+50kmで250kmがいいとこでしょう。
これ以上距離を伸ばそうとすると、疲労が蓄積してしまう。

疲労ではないけど、耳の痛みも、もう少しマメに休憩を取っていれば、少しはマシだったんじゃないかと…これを書いている翌日になっても、まだ耳がジンジン痛かったりするので(涙)。
スピーカーを設置するところ、ここの部分を少し低くしてやったんだけど、耳へのフィット感は変わるでしょうかね…

それよりも、いつになったら、B+COM ONE 届くんだろう…半導体の供給不足らしく、電子機器部品が需要に追い付かないらしいですね。
早くこいこいB+COM ONE(笑)。

出発前が89511km
帰宅時89768km…260km弱でした

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