2024年12月18日 Z1Rに使用中のSHORAIバッテリーをチェックする

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ほとんど衝動買いというか電装系をリニューアル作業中、勢い余ってというか、ヤケクソになって購入したSHORAI バッテリー。
バイク界隈ではリチウムイオン電池の代名詞なので、聞いたことはあるでしょう。

購入したのが2021年の5月なので、冬を2回またいで今回3度目の冬を迎えようとしている。
リチウムイオン電池、基本的に冬用のケアはいらないらしく、極寒でもエンジンスタートは可能。
ただし、あまりにも寒いと内部抵抗が高くなって電気が流れづらくなる。
その場合、ライトやウィンカーなどの灯火類をONにして数十秒放置してからセルモーターを回してやると、あら不思議、元気にクランキングを始めてくれる…らしい。
らしい、と言ったのは、
1.エンジン始動時、明らかにバッテリーが弱っている
2.灯火類ON、しばらく待つ
3.セルが勢いよく回る
という現象を自分では目撃していないから(それっぽいのは見た)。

雪国のみなさん、チャレンジしてみてください。

で、今回、気になったのは、リチウムイオン電池のコンディション。
大雑把な使い方しているけど、本来はデリケートなアイテムで、それゆえに専用充電器の使用が推奨されている。

たとえば、鉛バッテリーのサルフェーションを解消するようなパルス充電、あれは絶対にNG。
過充電はバッテリーの寿命を縮めるどころか死に追いやることもあるんで、定電流-定電圧充電方式(CC-CV)で充電するほか、BMS(Battery Management System)で各セルの電圧をバランスよく整えてやることが必要。

でも、通常の使用時、つまりバイクに載せた状態での充電は、いくらレギュレーターレクチファイアがうまいこと整えてくれているとはいえ、専用充電器よりはラフな電気が流れているはずだ。
ターミナル間で計測した電圧は異常なしでも、箱の中にある4つのセルが均等な電圧になっているかどうかは分からない。
BMSが搭載されているから問題ない、というけど自分の目で確認しないと気が済まない。

SHORAIバッテリーも、ほかのリチウムイオン電池も、鉛バッテリーも、いくつかの電池が集合してひとつのバッテリーになっている。
外からバッテリー液が見える半透明のケースに入った鉛バッテリーが分かりやすいと思う。

これはクルマ用のバッテリー。
壁のような仕切りとてっぺんに+ネジのようなパーツがついている。
全部で6つあるので、6つの電池が集合しているという考え方。
鉛バッテリーだと、各セルのバッテリー液が基準値よりも下になったらバッテリー液を補充する、というのを聞いたことがあると思う。
あれで各セルの電圧を整えているわけだが、外から様子が分からないリチウムイオン電池はどうやって調べたらいいのか。

答えはここにある。

SHORAIバッテリーでなくても、こういうのあったら開けるでしょ?

この5つのコネクターは、ひとつがGNDすなわちマイナスで、ほかの4つが各セルのバッテリーの電圧を計測するための「取り出し口」になっている。
「そうか、じゃあここにテスターを当てればいいじゃん」とテスターの棒を突っ込まないように。
このピッチでは間違いなくショートするんで。
ちゃんとコネクターに線をつないでね。

職場には、こういうのを作る機材や材料だけではなく、この道40年以上の名人が在籍しているので心強い。
で、これを借りてきたモニター機能がついた充電器に接続してみる。

おもしろい充電器。
Bluetoothのロゴがある通り、スマホから設定を変えられる…というよりスマホやタブレットじゃないと操作性が悪いみたい。

各セルの状態が表示されている。
ご覧の通りなので、BMSがちゃんと仕事してくれていると判断。
満タンに充電して保管したらいいんじゃないか、と思われるかもしれないが、だいたいこれくらいの電圧にしておいた方が無難。
多分、これで90%くらいだけど、火は入るはず。
あとは春が来るのを待つだけ。

ちなみに、良い子のみなさんは専用充電器を使ってね。