2013年10月29日 Z1RにMOSFETレギュレーターを装着

Z1R-II

台風やら仕事の忙しさやら、スポーツクライミングの試合やらで続きが出来ませんでした…ので、後日談を。
充電系統に不安を感じたのは、テスターを当ててみた時。

「始動前」
「始動からのアイドリング」
「アイドリングからの4000回転」
いずれも13Vに届くかどうか。
とうとうレギュレーターがパンクしたようです…?

※2015年注釈
本来はレギュレーターのパンクを疑う前に、ステーターコイルを調べる必要があります。
当時はそこまで考えず、単にMOSFETレギュレーターを装着してみたくて、ウズウズしてただけ(笑)。

まずはステーターコイル(KawasakiのマニュアルではArmature(アーマチュア)という表記)単体の具合を調べる。

ステーターコイルからレギュレーターに繋がる3本線…
仮にA、B、Cとすると、AB、AC、BCの抵抗値をチェック。
サービスマニュアルでは0.46~0.70Ωが規定値。

あとは、A、B、Cと本体が絶縁されているかどうか(装着状態ならボディーアースでもOK)をチェック。
ステーターコイル本体か配線に問題があると針が振れる。

次にステーターコイルが、規定値通りの電気を発生させているかどうか。
エンジンをかけ、抵抗値計測時と同様の組み合わせで4000回転までエンジン回す。
それぞれの組み合わせで交流50Vの交流電圧になればOK。
ステーターコイル単体のチェックはここまで。

よく『レギュレーターがパンクした』と聞くけど、技術畑の方から言わせると、そうそうイカれるものではないらしい。

というわけで…

何と!ヤフオクでの壮絶な死闘を勝ち抜いて我が家にやってきた水冷Zのレギュレーター(笑)。
防水カプラーは通販で購入。
ちなみに写真を見ると分かる通り、実は黒とグレーは色が違うだけではなく、カプラーの凹凸も微妙に違うので要注意。
入力と出力の接続を間違えないようにしてるんでしょう。

皆さんも御存じの通り、ゼファーのレギュレーターはステーターコイルからの3本線(黄色)、アース、アクセサリー電源(ACC)、バッテリーの6本ですが、水冷Zは3本と2本で分かれています。

ま、茶色を無視すればいいだけですけどね。
そこには、目隠し蓋をつけてやるとよいですけど、誰も見やしないので液体ガスケットで良かったんじゃないかと。


※2020年 追記

現在いろいろなショッピングサイトで「MOSFETレギュレータ」と銘打った商品を見つけることが出来ます。
何とフィッティングパーツ付きで3000円前後、という商品も。
ホンモノのパーツは、コネクター面の反対側に新電源(SHINDENGEN)のロゴと製造番号が印字されていますが、なんちゃって製品は、商品ページではそこのロゴは映さなかったり、写してても怪しかったり。

特に電装品は「安物買いの銭失い」になる可能性が高いので、よくよく注意して。
信頼のおける店もしくは商品を購入した方がいいでしょう。
純正品でないなら、PAMSやH-Craftなどがリリースしている商品が結果的にはリーズナブルかと。

あと、我が家のZX14用レギュレーターはステーターコイル共々順調に動いているけど、MOSFET型のレギュレーター装着車がステーターコイルのトラブルに見舞われている投稿を散見。

サイリスタ型のレギュレーターは余剰電力を熱変換、ゴティックメードが如く大気中に熱を逃がしているわけだが、MOSFETレギュレーターは余剰電力をコイル側に戻してレギュレーター自体が発熱するのを防ぐらしい。
 
「いらんものをお返しする」ということは、どんどん電力を消費したらいいんだけど、この頃、LEDを含め省電力が主流でしょ。

最新型のバイクはインジェクションのコンピュータ、センサーとか、使うものもそれなりに多いし、ステーターコイルの余力もあるから良いけど、古いバイクは電力消費量も少なく、レギュレータの働きがオーバースペックになるってんで、トラブルが起きているのではないか、と。

その辺は「エビデンス」がないので、これ以上ツッコミは入れないが、ひとつだけ言えることは、レギュレータのアース、ここはしっかりと確保しよう。

メインハーネスのアース線に落とすのではなく、バッテリーに直接落とした方がいい。
ダイレクトにアース線を引いたら、目に見えてミニマムの発電量が上がったんで、ぜひお試しあれ(サイリスタ型でも同じだと思う)。

それから、ステーターコイルとレギュレーターの結線にはイロイロやり方があるけど、純正のようにセルモーターの辺りでギボシ結線はオススメしません。
点検する時のアクセスが悪いし、あそこにギボシを置いてるとエンジンの熱とレギュレーターからのエネルギーが戻ることで発熱して硬化するので。

というわけで、我が家のZは、ステーターコイルのエナメル線からレギュレーターまで一本の線で繋がっている。
「じゃあステーターコイルの点検はどうするの?」
と言われるかもしれないけど、それはレギュレーター側の防水カプラーを抜いてやればOKだし、ステーターコイルを剥き出しにするような整備する時は、オイルも棄てる、ガスケットも新調する…というわけで、もう一度、結線したらいいんです。
どうしても、バラしたい時は、レギュレーターの近くでカットして、平型端子の3、4ピンカプラーで結線すると良いでしょう。

※追記終わり。

いきなりフィッティングすると後悔しそうなので、まずはテスト。
当り前ですが、エンジンくらいはかかります…が、相変わらず13Vのまま。
ヤフオク中古品を買ったくせに、メチャクチャ動揺。
レギュレーターを変えても改善しないとなると…

自分で偉そうなコト言っておきながら、原因はステーターコイル??

ギボシを外してテスターを当てるも、針は動かず。
3本線同士でテスターを当てて、正常ならば先に書いた通り、若干の抵抗があるんだけど、ここでも針は動かず。
これは、かなり凹む。

ステーターコイルは、我々素人にとって完全に「オーパーツ」ですからね。
巻き直しなんて出来るはずも無く。

バルコニーの下で、ほぼ野ざらし同然で眠っていた初号機のステーターコイルを取り出して計測してみると…出土品のくせに、ちゃんと機能してる(笑)。

こいつを流用したらいいじゃん、とボルトを外そうとするも、予想通りの完全固着(笑)。

しょうがないので、もう一度、ステーターコイルを調べる。
線を外して、テスターを当ててみたが、針は動かない。
諦めかけていたところ、一瞬だけ針が動いた。
どうやら、エナメル線の断面にピッタリとテスターの針を当てると通電するみたい。
エナメル線の先端を5mmほど磨き、結線すると規定通りの抵抗値が!
よかった。
ステーターコイルは生きてます。

ステーターコイルも当然ながら廃盤。
壊れたらアフターマーケットの製品にするしかないでしょうね。


配線が終わったレギュレータをステーに取り付けようとしたら…
水冷Zのレギュレーター、微妙にピッチが違います・・・
どうせ、誰も見やしないし、めったに外さないので、タイラップで固定します(笑)。

紆余曲折ありましたが、結論から言うと、壊れたのではなく、魔改造のミスでした。
ハーネスを新品にして、レギュレーターを買って…
一体、いくら無駄にしたんでしょうね(笑)。

もちろん、このレギュレータは完調。
3000回転に行くか行かないかで14.0Vは発生。
最高でも14.5V。
ご存知の通り、どんどん上がればいいってもんじゃないので。

全部終わってから気づいたのですが、燃料計の針が天井を差してる…(涙)。
ガソリンは半分しか入ってないのにー(笑)!!

またカウルを外さねばならんようです…トホホ。

おまけ

久しぶりの顔出し(笑)。
友達が撮ってくれたThe North Face Cup 2014の予選。
この後、左のホールドを取って、ベチョっと落ちます(笑)。

成績は・・・堂々の2位でした!!!
ビリからですけど(笑)。
実は、ここから右肩が半分壊れかけて、1年以上もクライミングから遠ざかることになるのです…
が、ジムには相変わらず顔を出すし、フリークライミングの指導員資格なるものを取らされることに(笑)。

コメント

  1. より:

    Z1RにMOSFET FH020AAを取り付けているのですが準正の青・緑・白・茶のカプラですが、どのようにしたらいいでしょうか?
    動画だとわからなかったもので。
    よろしくお願いします。

    • @z1r2takeda より:

      長期間不在だったので返信遅くなり申し訳ありません。
      おそらく丸ヘッドのZ1Rに乗られていると思うのですが、角ヘッドの機体とは配線構造が全く違うので何とも申し上げられません。
      一応、我が家の機体では、レギュレーター側のグレーのカプラがアーマチュアからの三相線で区別なし。
      黒いカプラの右端がアース、真ん中はキャンセル、左端がバッテリー側への戻し、と解釈しています。