2021年10月24日 Z1Rで行く泉ヶ岳林道ツーリング&デイキャンプ

バイクでぶらり

暑い夏が過ぎて、少しずつ秋の気配がやってくる10月と思いきや、突然寒くなってきた気が。
このままでは、もう何処にも出かけられないのでは?
紅葉も観ることなく冬に突入するのか?

少しは秋の行楽を味わおうと、近場の泉ヶ岳へ行ってみることに。
そして、今回はただ走るだけではなく、泉ヶ岳付近でのデイキャンプにも挑戦。
泉ヶ岳にも「オーエンス泉ヶ岳自然ふれあい館キャンプ場」というのがあるので、そこで何かを焼いたり煮たりすればいいや、という相変わらずのノープランっぷり。
泉ヶ岳へ行くには仙台市泉区から「泉ヶ岳はこっちよ」という標識を見ながら、山に向けて走っていれば着くのだが、サンデードライバーをはじめ沢山のクルマで大渋滞を起こしているだろうってんで、国道457号線を折れて林道側から入ってみる。

オフロード乗りならお馴染みの道だが、ここは道も狭くて途中に未舗装路があるのでオンロードや大きなクルマは入ってこない。

立派な樹の根元に祭られた神様たちは、集落を護っているのだろう

田畑が広がる集落には、いくつもの道や小川が流れている。
自宅から小一時間程度走るだけで、日本の原風景のような景色が広がっている。
分かれ道もあるのだが、山を目指して走れば迷うことは無い。

両脇を木々に囲まれた「高野原林道」を進む。
途中、右側に滝の原闌山林道への分岐というか始点・終点が現れる。
ここもなかなかの峠道で(かなり深い峠道なので、オンロードでは抜け切れない)、ここを進むと七ツ森へ抜ける。

そのまま真っ直ぐに進むと、右手にパーキングエリア、左手に東屋のような建物が現れる。
パーキングエリアには簡易トイレがあって、誰が設置してくれたのかは分からないが、大変ありがたい。
ありがたいけど、相当、汚れているので覚悟してから使うこと。

東屋のやや手前にパーキングエリアと簡易トイレがある。

東屋には崖の下に降りる道が続いており、急勾配な階段で湧水?らしきものが流れ込んでいるため足元は相当悪い。

階段を降りると、美しい滝とご対面。
この滝は「光明の滝」という名前で、長谷倉川(七北田川の支流)の中にある。
川はそれほど大きいものではないが、光明の滝は結構な水量が流れており、見ごたえがある。

滝を眺めたら、道に戻って林道を突き進む。
また少し進むと、今度は「白糸の滝」という滝が現れる。

こちらは道路のすぐそばを流れる滝なので、この道を通るだけで出会うことが出来る。
高さはそれなりにあるのだが全国にある「白糸の滝」の多くがそうであるように、水量が少なくて糸のように細く流れており、しかも幅が無いのでそれほど迫力はない。
しかしながら、この滝の向かい側を流れる川とその周囲の景色は素晴らしい。

ガードレールから上手に降りると、川の傍まで行くことが出来る。
川べりの石も小さくなだらかなので、荷物を下ろしてここをデイキャンプの場所とする。

最近はデイキャンプも流行ってて、豪華な料理を作って大自然を満喫する!というのが紹介されているが、最小限の装備で「何か軽く食べて、コーヒーでも飲もう」という感じ。
とはいえ、せっかく来たのだから、少しは非日常を楽しみたい。
普段のツーリングなら効率重視で燃料を使ったストーブを使用するところだけど、今回はよりスローライフに近づけて焚火台を使用。

さらに、普段ならライターと着火剤で火を起こすところだが、ファイヤースターターで火をつけてみる。


ファイヤースターターは、ようするにライターの火打ち石部分が大きくなったようなものでメタルマッチと呼ぶ人もいる。
部品同士をこすり合わせることで火花が散って、これで火をつけるのだ。
火をつけると言っても、火花が薪に燃え移る、ということはないので、きっかけになるもの…
「火口」がいる。
今回用意したのは、脱脂綿と麻縄。
火花がうまくジャストミートすると一瞬で火が燃え広がる。
風が強いとうまくいかないこともあるので、火口選びにもコツがいる。

火が着き始めたら、割り箸より少し太めの薪に火を移してやる。
#(ハッシュタグ)のように組んでいけば、簡単に火が燃え広がる。

少し火が落ち着いたところで干物を焼いてみる。

火の勢いが強すぎると、あっという間に焦げてしまうので要注意。

こうして飴色になってきたら、食べごろ。
食べるのに夢中になって、途中の写真を撮るのを忘れてしまう(笑)。
コンビニで買っておいたおにぎりと良く合う。

次につくったのが、チーズソースサラダ。
こないだ男鹿半島でキャンプした時、消費しきれなくなった食材をどうにかしなければ、と思ってやってみたら思いのほか美味かったレシピだ。

まずはスキレットに薄くオリーブオイルを入れる。
油がなじんできたら、カマンベールチーズを入れて、溶かしてやる。
皮の部分がなかなか溶けないが、気にしないで続ける。

ある程度、溶けてきたら、あらかじめオリーブオイルとマジックソルト(なければ、ただの塩でもいい)をかけたキャベツの千切りに乗せてやる。

スキレットやフライパンが大きいなら、こんな風にそのままキャベツを乗せてもいい。

簡単だけど、なかなかうまい。
そして、あらかた食べ終わったとしても、まだ楽しみが残っている。
スキレットにこびりついたチーズだ。
スキレットがちゃんとシーズニングできていれば、このように「パリパリのチーズ」が作れているハズ…

これがまた絶品なので、ぜひとも試してもらいたい。
ひと通り、食べ終わったら、これまたアウトドアでは大人気のマシュマロを焙ってみる。

これまた写真は撮り忘れたけど、コーヒーを飲んでオシマイ。
デイキャンプの場合、大事なのは自分たちが楽しむこともそうだけど、後片付け。
最近も河原にゴミを放置して問題になっているが、ゴミだけではなく火の始末もしっかりとやらない人が多いそうだ。

これ、悪意があるわけではなく「炭火は自然に還る」という誤解から生じているのだそうだ。
長い目で見ればそうかもしれないのだが、実は炭や薪の残りは長期間分解されずにとどまっているので、これもまたしっかりと持ち帰ること。

ちなみに、これは光明の滝近くの東屋にあったもの。
U字溝を持ち込み、ここでBBQやら煮炊きしたのだろう。
燃やしたものは放置されており、おそらく別の誰かがゴミを捨てていった。
せっかくの景色も台無しである。
自分たちが、これから大自然の中で遊ぼうという時に、こんなのが残っていたらイヤでしょ?

帰り道は、高野原林道をグングンと登ってスプリングバレー(スキー場)に出る。
上り坂の途中に一瞬だけダートロードが登場するが、前の日に豪雨だったとか、そういうことがない限り、未舗装の駐車場、といった程度の路面なのでオンロードでも十分走れる。

それよりも、ダート区間を抜けた後の落ち葉がベッタリと貼りついた狭い峠道の方がコワイ。
あまり攻めすぎるとタイヤが葉っぱに乗っかってスリップしそうだし、ブラインドカーブが続くので対向車にも気をつけたい。

スプリングバレーに抜けて、右折してさらに坂道を登ると別の林道(大平桑沼林道、升沢林道や種沢林道)にぶつかり、左折して山を下ると泉ヶ岳を右手に眺めながら街へと降りることになる。

今回は時間の都合上、泉ヶ岳へ抜けて無事に帰宅…かと思いきや、またもクラッチが切れなくなる。
これはマズいなと焦りながら、どうにか家に辿り着いた。

次回は、またもZの修理になりそう…

ちなみに、今回、焚火台をはじめレシピのチョイス、食材調達、撮影補助として数少ないバイク友達にサポートを頂きました。

コメント