2021年03月17日 Z1RにリダクションKITを装備する

Z1R-II

自慢じゃないが、バイクで転倒したことは…そんなにない。
クローズドでも、雨天のSUGOが1回、オフロードは転倒が前提なのでノーカウントで。
オーストラリアを走っていた頃も、数えるほどしかないはず…そのうち1回は道路から落ちて救助されたけど(笑)。

バイクで走る限り、転倒のリスクとは隣り合わせというか、転ぶものだと思って乗るから、メットや防具などで身体へのプロテクションも考えるわけだ。
バイクも同じで、転倒を防ぐことは出来ないが、転倒のダメージを軽減することは出来る。

そのひとつが、エンジンスライダー。
「何ですか?これ」という人はいないと思うので、機能の詳細については省略させてもらう。
はたして、これがどのくらい役に立つのか…
ま、着けてみないことには分からんでしょう。
今回、購入したのがNOBLESTというかNITRO RACINGというかACサンクチュアリの
『リダクションKIT』。
クランクケースの出っ張りをフットボール選手のヘルメットみたいにパイプで囲むタイプではなく、樹脂製のパーツで衝撃を逃がしてやるタイプ。

なかなか仰々しいハコに入っております。

構成部品は、いたってシンプル。
スライダー本体2個、マウント用のシャフト、位置決め用のステーと言っているけど実はカラー、ナットとカラーですかね。

フレームとエンジンの間に挟めてみた。
取り付けはしてなくて、あくまでイメージで。
作業自体は、ものすごく簡単で、エンジン正面、ちょうどエキパイの裏側にあるシャフトを抜いて、リダクションKITのシャフトと入れ換え、スライダー本体を両サイドに着けたらオシマイ。
30分とかからないんじゃないだろうか。

まず、エンジン本体をジャッキで支えて、テンションをジャッキに逃がしてやる。
こうしないと、シャフトが抜けて来ないからだ。
他のマウントでも支えられているので、グイグイと上げてやる必要はない(むしろ、上げ過ぎるとマウント穴とズレてしまう)。
ジャッキがエンジンに触れて、軽く手ごたえを感じたらOK。
そしたら、マウントボルトを抜いてやるんだけど、この時、軽く抜けて来ない場合は、ジャッキが不十分か上げ過ぎな状態。
ちょうどよい位置にあれば、手でスルリと抜けてきます。

抜けてきたボルトはサビサビ…(涙)。
17mmのデカいナットで締められている。

抜いたら、リダクションKITのシャフトの片側にナットを締め込む。
金属製のカラー、ジュラコン、黒いカラーの順に並べたら、マウント用の穴にシャフトを通してやる。
しつこいようだけど、ここもスムーズに通らない場合は要注意。
もしかしたら、フレームなど機体側にズレがあるのかもしれない。

この黒いカラー、左右で長さが違う。
短い方が右側、長い方が左側らしい。

あとは14mmのソケットレンチで締め込んでやる。
とも回りするようなら、反対側のナットを固定しながら回してやればよい。

これは長距離運転の時に楽なヤツですな(笑)。
はからずもクルーザーポジションになった。

工具を探すのにちょっと手間取ったが、正味10分とかからず終了。
しばらく乗ったら、増し締めした方が良いかも。
転倒したら、これが削れてエンジンを守ってくれるわけだが、一回転倒したら、ジュラコンはもちろん削れるし、シャフトもひん曲がってしまうだろう。
まあ、でもエンジンをやっつければ1万円じゃ済まされないどころか致命傷にもなりかねない。
だから、本当は腰下を覆う方が防御力は高い。
エンジン本体だけではなく、ハンドルエンド、フロントタイヤのアクスルシャフト、リア周りにもスライダーがあれば、1回までは助けてくれる。
立ちごけした時でも、ほんのちょっとだけ車体が立っているだろうから、引き起こしも楽になるハズ。

ただ、一点だけ要注意なのが、スライダーによって路面を滑っていって、マシンが遠く離れたところまですっ飛んでいったり、ハイサイドっぽくなってマシンが立ち上がり、ジャイロ効果でそのまま走っていった、という話も聞いたことがある。

どちらにしても、スライダーは万能ではない。
ついていないよりマシ、くらいに考えておいた方が無難だろう。

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