2021年05月20日 Z1RにH.CRAFTのイグニッションコイルを搭載

Z1R-II

迷宮入りしたまま2週間が過ぎようとしている。
キャブのオーバーフローは別としても
「セルは回る」
「火が飛ばない」
「ジャンプスタートでセルを回す」
「火が飛ばない」
という状況。
時々、火が入ったりもするのだが、何故か4気筒すべてに火が入らなかったり、変な状態でエンジンがかかったと思ったら、今度は全然火が飛ばなくなっている。
1回でも火が入るので、配線自体には問題ナシと判断。

次にチェックしたのが、点火タイミングの測定というか、ピックアップ側がちゃんと「はい、そこで点火して!」と指示を出しているか確認。
これはDYNA-Sのやり方だけど、ピックアップから出てる1番と4番の信号線のギボシとハーネス側のギボシの間に豆電球を挟む。
ウィンカーの球でもインジケーターの球でも12Vで点く奴なら何でもOK。

そしたらポイントカバーを外して、IGオン。
問題がなければ、豆電球が点灯する。
外部からゆっくりとクランキング、注意深く窓を見つめながら、1.4Fの位置に来たところで電球が消灯すれば、少なくともIGコイルに対してピックアップが指示していることになる。
写真は撮ってないが、ここはタイミングともども大丈夫だった

次にIGコイルの抵抗値。
1次、2次とも正常の範囲内。
だが、抵抗値の計測だけではIGコイルの良し悪しは判断できない、という話もある。
中身が見えないパーツについては、何でもそうなのだが同じ機能を持つ部品と入れ替えて比較するのが手っ取り早い。

いろいろなスペアパーツという名のガラクタが転がる我が家だが、IGコイルは無い。
カウンターに座るや否や「大将、とりあえずトロ握って。あと何か美味いところ」というくらいの大金持ちならウオタニを買ってくるんだろうけど、こちとら100円ショップがいきつけの貧乏人だ。
8万円もするような豪華なセットは買えません。

じゃあDYNAを買い替えるか。
20年前はDYNA-Sと一緒に買ったので価格はうろ覚えだが、今だとコイル2個で2万円以上するのね。
ちょっとこれはハードルが高い。

次に考えたのは、100円ショップ漁りのワタクシが次に得意な「純正パーツ流用」。
品質も悪くないので安心安全。
目をつけたのが、おそらくSUZUKI KATANAの純正品。
部品番号は 33410-31311


フレームへの取り付けピッチは分からないけど、最悪はキャブ後方にステーを作り、エンジンから離してやってもいい。
最初からハイテンションコードが着いているのも魅力的だ。
実売価格で1個8,000円くらいだから、16,000円ちょいで手に入る。
そのかわり、プラグキャップは別売りなので、NGKあたりのキャップを調達しなければならない。

PMCから同じくらいの金額でIGコイル+コードセットを売っているのだが、実は長期バックオーダーになっているので今回は使えなさそう。

さらに調べてみたら、H-Craftという和歌山県のショップがIGコイルを販売している。
以前、DT125RのCDIとYPVSのトラブルの際、辿り着いたことがあり、CDIやレギュレーターなど電装品専門のサードパーティーという認識。

ここで販売しているのがハイパワーIGコイル。
どこかで見たことのある形状だ(笑)。

いろいろと憶測してしまうが、いま使っているコードも使えそうなのと、2個で18,000円以下という価格に惹かれて購入を決定。

で、数日の後やってきたのが、こちら。

外箱はこんな感じで質実剛健。
開けてみたら取説も保証書も無し(笑)。
まあ、そんなことでビビるくらいなら、最初からバイク屋に頼め、という話なので、気にせず作業を進める。

しかしまあ、事前に予習していたとはいえ、DYNA COILにメチャクチャ似てる。
DトラッカーとSB250くらい似てるんじゃないでしょか(笑)。
部品表面の質感はH.Craftの方が好きですが。

付属品はコード用のカシメ金具、サブハーネス、サブハーネス結線用のネジとかワッシャ。
フレームマウント用のボルト&ナット。
ただ、フレームマウント用のボルトは残念な感じ。

どう頑張っても、コイル本体よりもボルトの方が短い(笑)。
凹みたいなところにコイルを納める車種だったらいいんだろうけど、Zは無理。
もっと長いボルトとカラーが必要。
WEBサイトにも「車種によって工夫して下さい」と書いてあるのでしょうがないね。
幸い、DYNAと寸法が99%以上一緒なので、いま着いているボルトやカラーを移設すればOK。

電気モノなので、とりあえず1次・2次の抵抗値を計測。

とりあえず、こんな感じ。
ただ、商品の仕様書がないので、ナンボだと正しいのかが分からない(笑)。
「3Ωなら、こんなモンじゃない?」くらいしか認識できない。
一応、DC1-1に準じれば、1次抵抗が2.9~3.2Ω、2次抵抗が13.5kΩ~14.5kΩなんだって。
このテスターも、何か怪しいところがあるので「こんなモンじゃない?」で良しとします。

あと圧入は前回の反省を活かし、ハンマー圧入はやめて、指の力と手の力と腕の力を総動員して、ギューっと入れてやりました(笑)。
幅1cmくらいの突起で懸垂し続けていれば、チカラ技も可能になるので参考までに。

で、取り付けたところがコレ。
知らない人が見たら「3.0 OHM」というブランドなのか!?と(笑)。

H.Craftとかロゴを入れたらカッコいいのに、委託工場から「それやると高くつくアルよ」とか言われたのか大人の事情なのか分からないけど、DYNA COILと同じようにマウントできるのは良い。
この辺はユーザーの視点に立っているH.Craftさんの英断だと思う。
「オレが、オレが…」だと、独自のピッチでマウントさせて「要加工」とかしちゃうから。
あとは通常15,000Vの電圧が、30,000Vまで発生する強力なパワーに期待。

配線を確認してDT125Rのエンジンをかけ、ジャンプスタートは準備万端。
お願いしますよ、カルシファー!
しかし、願い叶わず、力強くセルが回るだけ。
プラグを外してクランキングすると、バチバチ火は飛んでいる。

エアフィルターを外したキャブを覗き込みながらスターターボタンを押すが、どうも混合器がインテークに吸い込まれている様子がない。

整備用のタンクが低かっただろうか?と少し上げてキャブに燃料が入るようにして、再度スイッチオン。

すると、一撃でエンジンが目覚めた(笑)。
ジャンプスタートを外して、もう一度エンジンをかけたが問題ない。
しかしながら、またも2番からガソリンが漏れ始めてきた。
しょうがないので、またも外さざるを得ない…

ひとまず電装系は解決したけど一勝一敗、一進一退という感じ。
つづく。

コメント

  1. crank より:

    今晩は初めまして、深夜に申し訳御座いません。
    H.Craftのイグニッションコイル購入検討中なのですが
    プラグコードはカシメ金具のどこまで入れたら良いのでしょうか?

    • @z1r2takeda より:

      コメントありがとうございます。
      質問に対する回答になっているか、言葉でうまく説明できるか分かりませんが…
      コード先端とカシメ先端は同じ位置にします。
      ここは強いテンションをかけるというより、コードがコイル内部で遊ばないようにするためだと思います。
      金具とコードをガッチリ固定するのは後ろ側というイメージです。
       
      あとは、カシメ金具が隠れるところまで圧入してやれば大丈夫だと思います。
      大事なのは、被膜内部の芯線がIGコイル側の接点にきちんと触れていることです。
      見た目の仕上が良くても、そこがいい加減だと導通しませんので。

      • crank より:

        早速の回答有難う御座います。
        皮膜少し向いて芯線少し出して、プラグコードカシメたらIGコイル側へ圧入なんですね。
        ハンドパワーではなく圧入機械がないと無理なんですね。
        価格的に魅力で欲しいので圧入機械持ってませんが、何とか考えてやってみます。
        プログこれから拝見させて頂きます。

      • @z1r2takeda より:

        圧入というのは言葉のアヤでして、カシメ金具がすんなりとIGコイル側に入ればOKです。
        簡単に抜けるようでは困るので、カシメ金具を締めた後、すんなりと入らないように設計されています。
        プライヤーを上手にカシメ金具に当ててプラハンなどでコツコツと叩けば簡単に入ります。
        ガツンガツンと叩かないと入っていかないようなら、カシメ金具をキレイな筒状に締めてない可能性があります。
        無理して叩くと、IGコイルが割れる可能性もあります(経験者)。
        その辺りのことを書いていますので、参考になれば幸いです。

      • crank より:

        早速の回答有難う御座います。
        皮膜少し剥いて芯線がIGコイル側に触れるようにすれば良いのですね。
        圧入しないといけないんですね…ハンドパワーでするのは厳しいですか?

      • @z1r2takeda より:

        コードへのカシメがキレイにきまっていれば、金具の縁にプライヤーなどを当てて挿入することは可能だと思います。
        ただ、カシメがいびつになったり、綺麗な円筒状になっていないと四苦八苦するので、少し叩いてやる必要があるかもしれません。
        一回やってみると力加減が分かると思います。
        個人的にはH-craftさんのコイルはすんなりと出来た記憶があります。
        失敗した時のために、カシメ金具の予備を買っておくとよいかもしれません。

        芯線は、カシメ金具に穴が開いているので、内側から外側に通してやります。
        芯線が、カシメ金具の外側とIG本体と挟まるような感じでおさまります。

      • crank より:

        早速の回答有難う御座います。
        接点復活剤等をカシメ金具に付けて、ねじ込むか軽く何かで叩き込めば出来るんですね。
        やってみます丁寧な回答有難う御座います。